2024年6月14日にNHKで放送された「あさイチ」で、ゲストの米倉涼子さんがお話しされていた、関西にあるという「脳髄液減少症の病院」に関する情報です。
脳髄液減少症を治療するために、米倉涼子さんは関西にある専門病院で治療を受けたというお話しでした。
同じような症状でお悩みの方は「どこの病院だろう」「自分も受診できるのだろうか」と思われたことでしょう。
先にお伝えしておきますと、病院の受診歴などは個人情報ですので、病院側にも守秘義務があります。患者である米倉さんが病院名を公表されない限り、ハッキリとどこの病院であるかということはわかりません。
ただ、米倉さんがお話しされていた「脳髄液減少症の病棟がある」という事や「関西のほうだった」「(治療で)生理食塩水を入れていくと、元気が出た」などの事から総合して、もしかしたらここだろうか・・・・と思われる病院はあります。
関西の脳髄液減少症の病棟がある病院
Google検索で「脳髄液減少症 病棟」と検索して、関西の病院で最初に出てくるのが兵庫県明石市にある「明舞(めいまい)中央病院」です。
米倉さんがお話しされていた「生理食塩水を注入する治療」も公式サイトなどで紹介されています。
明舞中央の「脳神経外科」で脳髄液減少症の担当をされているのは「日本脳髄液減少症学会」の理事長・中川紀充先生です。
中川先生は小児・若年者の脳脊髄液減少症に関する医学書も書かれている方。
小児・若年者の起立性頭痛と脳脊髄液減少症
米倉さんが「その病院は、脳髄液減少症で辛い思いをしている小さい子が多くて・・・」とお話しされていた内容とも合致しており、小児・若年者の脳脊髄液減少症にもお詳しい先生です。
脳脊髄液減少症患者・家族会の公式サイトには「学校を休みがちで、授業を受けることができず不登校と思われていた児童(生徒)が、実は脳脊髄液減少症であった」という事例も報告されています。(→脳脊髄液減少症と学校教育現場〜幼稚園から大学まで2020年度最新情報)。
やる気や心の問題と誤解されて、叱ったり、励ましたりしていたら、原因は別のところにあったというのは悲劇にもなりかねません。
「明舞中央病院」の脳脊髄液減少症の初診は予約制となっており、くわしくは電話で問い合わせるようにと公式サイトにあります。
↓公式サイトはこちら
脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)に対する診断と治療
このほか山形県や愛媛県松山市の病院の情報も検索結果に出てきます。
「関西」だからという理由だけで、特定はできませんが、米倉さんが受診された脳髄液減少症の専門病徴がある関西の病院というのは、明舞中央病院である可能性は高いと思います。
↓くわしくはこちら
【明舞中央病院】脳脊髄液減少症について
Google検索のAIで回答される脳髄液減少症の病院
Googleで「米倉涼子 病院」と検索すると、AI による概要で、
「女優の米倉涼子さんは、脳脊髄液減少症の治療のため、関西の兵庫医科大学病院の脳卒中センターで診察を受けたとされています」
と回答されます。
これは信憑性が低いと、私は思っています(個人的な意見です)。
雑誌「家庭画報」で米倉涼子さんは「今、会いたい名医に聞く 米倉涼子の『気になる医学』」を連載されています。
「AI による概要」がなかったころは、「米倉涼子 病院」でGoogle検索すると、最初に出てきたのはこの家庭画報の対談でした。
「2022~23年に公開した記事を一覧でご紹介します」という家庭画報のサイト。
その中に「兵庫医科大学病院の脳卒中センター長」の医師の方との対談もあります。
「米倉涼子 病院」や「米倉涼子 脳髄液減少症」で検索すると、毎回上位表示されるのがこの、「兵庫医科大学病院の脳卒中センター長」との対談記事でした。
GoogleのAIがこの対談を「診察を受けた」と誤認識しているのではないか?
・・・という気がしてならない。
なぜなら米倉涼子さんは、対談の冒頭に、
「初めまして。」
と挨拶されています。もし、米倉涼子さんの診察を受けた病院が「兵庫医科大学病院」だったとしたら、「初めまして」の挨拶はないんじゃないかな?と思いました。
ただ、上記の「明舞中央病院である可能性は高い」と思いますが、「兵庫医科大学病院の脳卒中センター」を受診されたという可能性も、ゼロではない、とも思います。
その他の関西の脳髄液減少症の病院
この他にも関西地区で「脳髄液減少症」を診察を行っている病院があります。
繰り返しになりますが、米倉さんがどの病院を受診されたか、詳細は現在の所判明しておりません。
◆友紘会総合病院
大阪府茨木市にある友紘会総合病院では、「脊椎脊髄センター」にて脳脊髄液漏出症(特発性)の診察を行っています。
◆大阪医科薬科大学病院
大阪府高槻市の大阪医科薬科大学病院では麻酔科・ペインクリニックにて、脳脊髄液減少症が疑われる方に対してのRI脳槽シンチグラフィーまたは頭部MRI検査、CTミエログラフィーを施行し、硬膜外自家血注入による治療を行っています。
全国の脳髄液減少症の病院
全国で「脳髄液減少症」を診察を行っている病院の情報です。
多くの都道府県では、県の公式サイトなどで「脳髄液減少症の診察・治療が受けられる医療機関」を紹介しています。
Google検索で「脳髄液減少症 〇〇県」と検索することで見つかります。
また、病院検索サイト「病院なび」で都道府県名を選び、フリーワードの欄に「脳脊髄液減少症」と入力して検索することで、病院が見つかります。
脳脊髄液減少症の他に、以下のキーワードでも検索してみましょう。
・低髄液圧症
・脳脊髄液漏出症
↓サイトはこちら
病院なび
病院・歯科検索の老舗サイト「ホスピタ」でも「病院名、歯科医院名など」の検索欄に「脳脊髄液減少症」と入力して検索することで、脳脊髄液減少症の診察を行っている病院が探せます。検索結果の病院数が多すぎる場合は、さらに「こだわり条件」の条件設定で「専門医在籍」を選ぶと、より制度の高い検索結果となります。
↓サイトはこちら
病院検索 ホスピタ
脳脊髄液減少症に効果が期待できるサプリメント
山王病院の脳脊髄液減少症の専門医・高橋浩一医師の公式サイトがあります。
そこに、東京大学大学院新領域創成科学研究科の山室真澄教授のお話しが紹介されています。
山室真澄教授はご自身が脳脊髄液減少症患者であり、脳脊髄液減少症の補助療法としてアミノ酸の有効性を研究している方です。
その山室真澄教授の研究によると、アミノ酸サプリの「アミノバイタルプロ」により、特に疲労感が回復し、ほとんど完治した事に研究の発端があったとのこと。
研究の途中経過として、
1.軽症から中程度の患者さんにアミノ酸が有用である可能性を見出した。
2.ブラッドパッチの効果があまりなかった患者さんにアミノ酸がかなり有用と認められた。
という成果が得られているそうです。
↓くわしくはこちら
Dr.高橋浩一公式サイト「アミノバイタルプロ」
しかし、山室真澄教授のブログを拝見すると「諸般の事情でアミノバイタルによる脳脊髄液減少症の改善効果の研究はストップしています」ともありました。2015年の記事なので、その後状況が変わっている可能性もあると思って「アミノ酸 脳脊髄液減少症」で検索してみたけど、やはりアミノ酸の有効性を結論付けるには至っていないようで、研究はあまり進んでいないようです。
↓山室教授のブログはこちら
アミノ酸による脳脊髄液減少症の症状軽減、6年後の状況
「アミノバイタルプロ」といえば、アミノ酸のスポーツサプリメント。
味の素 アミノバイタル プロ
アミノバイタルはプロとかゴールドとかいろいろあって分かりづらいですが、スポーツ選手向けにエネルギーの補強や、コンディション調整用として開発されているアミノ酸のサプリメントです。
どのアミノバイタルを選ぶのがおすすめかの、スポーツ選手向けの表があるので、そちらも参考に。
↓くわしくはこちら
アミノバイタル おすすめの摂取タイミング
米倉涼子の脳髄液減少症の原因とは?
多くの解説サイトに「脳髄液減少症の原因は、交通事故やスポーツ外傷、落下事故等による頭部や全身への強い衝撃」とあります。
また、明舞中央病院の「脳脊髄液減少症の原因は?」というページには、
・特発性:外傷などの明らかな原因がない場合
・外傷性:交通事故、スポーツ、日常生活上の転倒・打撲、暴力など
・医原性:脊椎手術、腰椎穿刺、整体治療など
・その他:出産など
が原因として挙げられています。
脳髄液減少症の原因は様々ですが、上記の病院以外でも「脳神経外科」を受診すれば治療法は見つかります。
似たような症状で、自律神経の不調で頭痛や立ちくらみが起こる「起立性調節障害」や、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍の場合もあります。
私の父はおよそ50年前、たちくらみがして倒れた2日後に、脳出血で救急搬送され、そのまま40歳で亡くなりました。たちくらみで倒れた時は「大丈夫、ちょっとふらっとしただけ」と仕事に戻ったそうですが、その時すぐに病院へ行っていれば助かったかもしれないのにと、残念でなりません。
かくいう私も数年前から偏頭痛のような症状に悩まされ、「更年期だからしょうがない」と諦めて、頭が痛い時は横になってだらだらしています。
時々、父の事が頭をよぎり、まさかね・・・・とその不安を打ち消して、寝てれば治るからと高を括っていますが、一度ちゃんと病院で診てもらわないと、と反省しました。