白鷺の姐御(しらさぎのあねご)をご存知ですか?
相撲ファンなら知っている方もいると思います。
私は「相撲ファン」というわけではないけれど、TBSのアナウンサー、安住紳一郎さんのラジオの冠番組「安住紳一郎の日曜天国」で、安住アナが熱く「白鷺の姐御」を語っていて、その存在を知りました。
2023年9月19日文化放送「ゴールデンラジオ」で大竹まことさんがお話しされていた客席の女性の話は、20代くらいとのことだったので白鷺の姐御ではなく「溜席の妖精(たまりせきのようせい)」と呼ばれている女性と思われます(画像検索すると沢山出てきます)。
白鷺の姐御は基本的には名古屋場所しか観戦されません。東京の両国国技館には別の「いつも観戦している有名人」がおられ、今注目されているのが「溜席の妖精」と呼ばれている若い女性です。
安住アナ白鷺の姐御を訪ねて
大相撲の名古屋場所で毎回、西の花道の脇に必ずと言っていいほど映り込んでいる着物姿の年配の女性、それが「白鷺の姐御」です。
「白鷺の姐御」という呼び名は一説には「安住アナが命名した」と言われていますが、安住アナのラジオを聴いていると、安住アナがその存在を知る前から相撲通の間でそう呼ばれていた存在らしいです。
【質問】白鷺の姐御ってどういう人なんですか?
— sangria (@SangriaK) November 6, 2016
【答え】大相撲名古屋場所を毎回観戦されてる、この方です。
これは拡散していいヤツ #nichiten pic.twitter.com/SLBWQ8AJLu
テレビの相撲中継をよく見る方なら、このかた↑「ああ、この人見たことある」と気づくはず。
なんと!2013年9月1日のラジオ「安住紳一郎の日曜天国」では、この「白鷺の姐御」のご自宅を訪問するというスペシャル企画でした。
もちろん事前に「これこれこういう趣旨で、お宅に訪問させて欲しい」というオファーをして、了解を取った上での訪問なわけですが、
「我々は今、名古屋駅の前にいます」
という中継から始まって、白鷺の姐御の自宅に到着し、ご本人にインタビューするまでがラジオで中継されました。
白鷺の姐御の正体とは?白鷺の姐御は何者?
「任侠の方ではないのか?」「名古屋の老舗呉服店の女将では?」「有名なナイトクラブのママでは?」という憶測が飛び交う中、ご本人の口からその正体が明らかになりました。
白鷺の姐御のお名前は磯部安江(いそべやすえ)さん。「こんな調子で72年生きてきた」とおしゃっていたので、2013年現在72歳ですね。
名古屋駅の前にある柳橋の中央水産ビル(その後「大名古屋食品卸センター」に移転)にある85年続いた鶏肉屋(かしわ屋)の「鳥孫商店(とりまごしょうてん)」の四代目の社長夫人だそうです。
ちなみにご主人もいつも相撲中継に一緒に映り込んでいる方だそう。白鷺の姐御の前に座っている方が「うちのおやじさんです(ご主人)」と姐御ご本人がお話されていました。
隣に座るより、お互いが「花道の脇」に座りたいので、前後に座っているそうです。
気風のいい姐御
しかし受け答えを聞いていると、本当に「任侠の方かしら?」と思いたくなるような、べらんめえ調(といっても名古屋弁)でした(笑)。
私の親戚、結構名古屋に多いので、「○○だで」「○○だもんで」「○○しとるで」という姐御の語り口調は親しみが持てましてが、やり手の社長夫人という感じもしました。
ちなみに「鳥孫商店」さんというのは先代の孫八さんという方の命名だそうで、野鳥を主に取り扱うとり肉の問屋さんだということでした。
柳橋の中央水産ビルというのは、東京で言えば築地場外みたいな場所らしいです(参考記事「ボーイスカウト、柳橋中央市場内「中央水産ビル」を見学」)。
チャラかされてるの大嫌い
最後に「長年お慕い申し上げておりました」と安住アナが〆の挨拶をすると、姐御はちょっと語調が険しくなり「そんな事をチラチラ聞きましたが、それ、マジですか?!」とおっしゃり、
「ハッタリ言っとってはいかんよ!こういう性格だでね!ハッタリ言われたら頭にくるで!もう・・・ホントのこと教えて」
とちょっとお怒りモードに。
若干焦り気味の安住アナ、
「本当に、心から、テレビ画面ごしにお慕い申し上げておりました」
と伝えると、
「そうですか。ありがとうございます。まあ、目ぇ見てわかるがね、正直に言っとるいうこと。アタシはねえ、チャラかせれとるのなんか、大嫌いなんですよ!こういう性格だもんで。それこそ、一本気ていうのかな?こうだと思ったら絶対に曲げん、自分が間違っとっても貫き通す・・・・そういう性格。怖いなあ・・・自分ながらにヤバい!思う。でもこれでやって来たからね、72年間!」
と話を締めくくりました。
うーん、やはりただ者ではない感じで、一瞬緊張感が走りましたよ。
最後の最後にちょっと怖かった。
まあ、しかしこうやってラジオに出てくるということは、まんざらでもないのでしょうか。
相撲観戦に行っていてもお手洗いや喫茶店で沢山の方から声を掛けられると嬉しそうにお話されていました。
ご性格はどうやら細木数子先生や野村沙知代夫人系ですね。
最近この手の「怖いおば様キャラ」が手薄なテレビ業界、リカコや土屋アンナではまだちょっと若くて物足りないしねえ(笑)。今後色々な方面からオファーが来るんじゃないでしょうか。(その後の「日曜天国」の放送で「最近の姐御は(高齢ということもあって)取材をほとんど断っておられるようです」と伝えられていました)
「日曜天国」白鷺の姐御スペシャルのアーカイブ
ポッドキャストで「白鷺の姐御スペシャル」のダイジェスト版が聴けます。
▼Amazon Music ポッドキャストはこちら
2013.09.01「白鷺の姐御スペシャル」
▼Spotifyはこちら
なんと、この白鷺の姐御、のちに判明したところによるとお孫さんも有名人でした。
2015年の箱根駅伝で青山学院大学の選手として走り「新・山の神」として大活躍された神野大地選手は、白鷺の姉御のお孫さんだったのです。