2021年6月10日NHKで放送の番組「あさイチ」で紹介の「中将湯の入浴剤」に関する情報です。
「みんなでシェア旅」で紹介された奈良。
その中で「お寺で薬を売っている」と紹介されたあと、その薬が元でできた入浴剤が紹介されました。
生薬の成分が入っている、奈良発祥の入浴剤は、現在でも商品として存在しています。
「あさイチ」を見ていて、サクッとブログに書こうと思ったんだけど、中将湯にかなり思い入れがあったのでついつい長文化してしまい、結局書き終えたら夕方になっちゃいました(笑)。
ツムラの中将湯(ちゅうじょうとう)
まず、お薬として紹介されたのは「當麻寺(たいまでら)」で売られている「中将湯」でした。私も散々お世話になっている生薬です。これは入浴剤ではないので、ご注意ください。
「中将湯」は更年期障害や冷え性、頭痛、女性特有の諸症状むけにつくられた生薬(しょうやく=植物の葉、茎、根などや鉱物、動物のなかで薬効があるとされる一部分を加工したもの)です。
ティーバッグのように、カップに入れてお湯を注ぎ、お茶のように抽出して飲みます。
同じパックを朝、夕2回抽出して飲んだあと、寝る前にお鍋で煮出して飲む(つまり、1つのパックを1日3回使用)という使用方法です。
【第2類医薬品】ツムラの婦人薬 中将湯 6袋 ×2
こちらの場合はあくまでも生薬なので、お風呂には入れないで下さい。
私もかなりお世話になりましたが、煮出したりするのが面倒なので、結局飲まなくなりましたね。生薬や昔ながらの製法にこだわる方にはおすすめですが、手軽に飲むなら同じツムラの「ラムールQ」という錠剤もあります。
「ラムールQ」は、中将湯の処方に鎮痛効果のあるエンゴサクや鎮静効果のあるカノコソウを配合して抽出したエキスに、センナエキス、8種のビタミンを配合して製したフィルムコート錠です。
年齢的に更年期障害ど真ん中なので、中将湯を飲んでいましたが、煮出しが面倒だったので、「命の母」に変えました。
だけど、これといった効果も感じないばかりか、「命の母」は1回4錠で1日3回なので、かなり飲み忘れがち。
今回「ラムールQ」の存在を知って、「1日2回 1回2錠」という量に魅力を感じました。1日2回なら飲み忘れも少なそうなので、近々試してみたいと思います。
ちなみに「中将湯」にはよく似た成分の生薬「日野実母散(ひのじつぼさん)」もあります。
入っている生薬は微妙に違います。配合率も違います。ただ「トウキ」や「シャクヤク」など婦人薬が主成分なのは同じです。
中将湯の入浴剤
奈良県出身の津村重舎(つむら じゅうしゃ)は明治26年、東京・日本橋で中将湯本舗津村順天堂を創業。
中将湯の販売を始めました。
この中将湯を製造する過程で出る切れ端や粉を従業員が持ち帰り、お風呂に入れたところ体が温まり、あせもも良くなったことから、「浴剤 中将湯」が誕生しました。
当初の社名は株式会社津村順天堂(つむらじゅんてんどう)でしたが、昭和63年に「ツムラ」に変更。
以前は医療用漢方薬と入浴剤の両方を扱っていましたが、入浴剤などの家庭用品部門は2006年に「ツムラ ライフサイエンス株式会社」として子会社化され、2010年に完全独立して「株式会社バスクリン」になっています。
つまり、2021年現在は「株式会社ツムラ」と「株式会社バスクリン」の2つの会社が存在しています。
「生薬の中将湯を元に作られた」
という日本初の入浴剤も、その両方の会社に引き継がれ、かたちを変えて令和の今も製造されていました。
ツムラのくすり湯バスハーブ
まず、ツムラで製造されている「津村重舎の意思を引き継いだ」入浴剤は1975年に誕生した「くすり湯バスハーブ」です。
生薬の抽出エキスを有効成分とした液体タイプのくすり湯です。
生薬は、トウキ・センキュウ・ハマボウフウ・チンピ・ハッカ・カミツレなどを含みます。
うちの近所のドラッグストアでも、いつも大量に陳列してあります。
さすが、日本初の入浴剤を引き継ぐ商品だけに、根強い人気があり、効果もしっかり期待できると思います。
バスクリンのくすり湯
「ツムラ」から独立した入浴剤部門。それが株式会社バスクリン。
株式会社バスクリンの製造する入浴剤「バスクリン」や「きき湯」は知っていましたが、バスクリンにも中将湯由来の生薬の入浴剤があります。
成分はトウキ、チンピ、カミツレの生薬混合抽出液で、保湿成分としてショウキョウエキスも含まれます。
ドラッグストアなどでは販売されていない商品のようで、株式会社バスクリンの公式通販サイトでしか買えないようです。
▼くわしくはこちら
■バスクリン くすり湯
中将姫の伝説
中将湯の元となった「中将姫」には、継母にいじめられ、命を狙われた悲しい伝説があります。
継母は、時の天皇にも気に入られた中将姫の存在に嫉妬し、家臣に殺害を命じます。
心優しい中将姫を殺すことなどできなかった家臣は、ひばり山・青蓮寺に姫を隠します。
この時、ひばり山で最初に姫が身を寄せたのが藤村家。
それを契機に中将姫と藤村家の交流が始まり、中将姫が婦人病に良く効く秘薬を藤村家に伝え、それが藤村家家伝の薬『中将湯』となりました。
明治時代に「中将湯」を売り出したツムラの創業者・津村重舎にとってこの藤村家は、母の実家でした。
つまり津村重舎は、母の実家に伝わる秘薬「中将湯」を、東京・日本橋に「中将湯本舗津村順天堂」の看板をかかげ、明治26年(1893年)に売り出したのが始まりだったのです。
29歳で、生きたまま極楽浄土への旅立ったと言われている中将姫の伝説は、歌舞伎、講談、人形浄瑠璃など、さまざまな形で後世に伝えられきました。
「カネオくん」で紹介のバスクリンの「一瞬で香り広がる入浴剤」 はこちら>>
その他の奈良のお寺の入浴剤
「あさイチ」では、當麻寺以外のお寺でも、それぞれのお寺で入浴剤が売られていると紹介されました。
私はお寺と仏像を見るのが趣味なので、奈良の興福寺や東大寺は何度も行きましたが、入浴剤は知りませんでした。
奈良県はある意味「日本の入浴剤発祥の地」と言っても過言ではありませんね。
「あさイチ」で紹介されたその他のお寺の入浴剤は以下のものでした。リンクがあるものは、通販サイトで買えます。
■東大寺 薬湯
■興福寺 薬湯
■法華寺施薬院 くすり湯
■吉野金峯山寺 薬湯
■霊山寺 薬師湯の素
■子安山 帯解寺 薬湯
日本で唯一の医薬品入浴剤
さて、生薬大好き、漢方大好きな私は、中将湯を飲んでいましたが、入浴剤は初耳でした。
ただ、子どもの「あせも」が一時期ひどかった時に、ネットで色々検索して「生薬入浴剤」にたどりついて、中将湯と似たようなもので、お風呂に入れる生薬を使用していました。
これが本当に、びっくりするくらい体が温まります。
薬草湯 生薬浴用剤 10包入 【2個セット】自然の恵み100% 医薬部外品
「中将湯」に似たような匂いがしますが、入っている生薬はウイキョウ・サンシン・センキュウ・チンピ・ハッカ・カミツレです。
匂いがかなり独特な「漢方薬臭さ」なので、人によっては苦手かもしれません。
最初は子どもの汗も対策として使い始めた入浴剤ですが、今では完全に「冬の冷え性対策」として愛用しています。
そして今回「生薬の入浴剤」をいろいろ探していたら、
「日本で唯一の医薬品入浴剤」
というものを発見。
それがこちら。
【第2類医薬品】 千葉実母散浴剤 600g入 ちばじつぼさんよくざい
成分はやはり「中将湯」に似ています。
といか「シャクヤク」が入っているので、かなり本格的。「唯一の医薬品(第2類医薬品)」というものうなづける。
小分けになっていないので、自分で専用の不織布のきんちゃく袋に生薬を入れて使用するものです。
ちょっと面倒だな、と思う反面、浴槽やお湯の量に合わせて、生薬の量が調節できるのは便利だとも思いました。
もちろんこちらは奈良とも、中将湯とも無縁の商品ですが、今回一番気になったものです。
ちなみにこの「千葉実母散浴剤」を販売しているサイトには、他にも生薬の入浴剤が多数あります。
くわしくは>>薬湯堂 (漢方薬湯・生薬薬湯)
「あさイチ」で紹介のあれを「ごはん化」して食べるダイエット はこちら>>
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