大河ドラマ|べらぼう8話 逆襲の『金々先生』のあらすじ

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 2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」の「あらすじ」に関する情報です。
 2025年2月23日放送の第8話のサブタイトルは「逆襲の『金々先生』」。

 蔦重が手掛けた瀬川の名を載せた細見で、吉原には客が押し寄せる。  そんな中、瀬川の新たな客として盲目の大富豪、鳥山検校(市原隼人)が現れる。

「べらぼう」第8話 NHK公式のあらすじ

 蔦重(横浜流星)が手掛けた吉原細見『籬(まがき)の花』は、瀬川(小芝風花)の名を載せたことで評判となり、瀬川目当てに客が押し寄せ、吉原が賑わう。

 瀬川は客をさばききれず、他の女郎たちが相手をする始末に、蔦重も一喜一憂する。

 そんな中、瀬川の新たな客として盲目の大富豪、鳥山検校(市原隼人)が現れる。

 一方、偽板の罪を償った鱗形屋(片岡愛之助)は、青本の新作『金々先生栄花夢』で再起をかけ、攻勢に出る…。

 【テレビ王国】番組詳細より

「べらぼう」8話 逆襲の『金々先生』のあらすじ

 蔦重の「吉原細見 籬の花」は売れる。
 さらに、細見を見た人々が「5代目瀬川」見たさに吉原に詰めかける。

 偽板騒ぎで奉行所にとらわれていた鱗形屋は、須原屋の世話で放免される。
 自分がいない間に、蔦重の「吉原細見」が評判を得ていることに怒りを覚える鱗形屋。

 瀬川のいる「松葉屋」は客が殺到。
 瀬川が花の井と知った平賀源内も会いに来たが、座敷が忙しすぎて瀬川に会えない。

 日光への社参の準備に追われる、田沼意次の屋敷を訪れた平賀源内。
 源内は意次に、吉原では復活した名跡・瀬川の花魁道中が評判となり、人が集まり繁盛している話を引き合いに出して、「お上の道中も、民草には良い見ものなのでは」と提案。
 田沼意次もそれを聞いて、ほくそ笑む。

 「松葉屋」の遊女たちは、客が来すぎて疲れている。
 瀬川(花の井)は幼い頃に蔦重からもらった絵草紙本を懐かしく眺める。

 鶴屋の手引で鱗形屋がつくった青本の新作『金々先生栄花夢』が売り出される。
 蔦重は『金々先生栄花夢』に鱗形屋の家紋があるのを見つける。

 「松葉屋」には鳥山検校が客としてやってくる。
 鳥山検校の座敷に出た瀬川は、豪華な贈り物の中に、鱗形屋の『金々先生栄花夢』を見つける。
 目の不自由な鳥山検校のために、瀬川が『金々先生栄花夢』を読み上げる。

 『金々先生栄花夢』を読んだ蔦重は、自分が吉原で聞き回って集めた面白い話で、鱗形屋が自分にことわりなく本をつくったと知る。

 蔦重は瀬川に「女重寳記(おんなちょうほうき)」を渡して、
「お前にはとびきり幸せになってほしい」
 と言う。
「重三にとって、わっちは女郎のひとりなんだね」
 と悲しく言う瀬川。
 
 鱗形屋や蔦重のいる「駿河屋」に突然訪れる。一緒に来た鶴屋や西村屋を酒で丸め込もうとする吉原旦那たちだが、鶴屋が丁寧に断る。
 鶴屋や西村屋や、鱗形屋を支えていきたいと宣言し、耕書堂(蔦重の版元)の仲間入りの話は「なし」にしてほしいと言う。

 「ここからは私一人で話したい」と言って、鱗形屋や西村屋を帰した鶴屋は「名前は申し上げられないが」と前置きしたうえで、「吉原者は卑しい外道」「市中に関わってほしくない」「お上が僻地へと追いやった者」などと言う人もいるので、耕書堂は仲間入りできないと言う。

 その人達と話し合いたいという蔦重に鶴屋は、
「吉原の方とは同じ座敷にもいたくないてな具合で・・・」
 と答える。
 それを聞いた駿河屋の親父は、蔦重が止めるのも聞かず鶴屋を階段から突き落とす。

 忘八と呼ばれる吉原の旦那たちは、鶴屋や鱗形屋、西村屋に出入り禁止を言い渡し、今後は吉原の本は重三しか作れないと啖呵を切る。

「べらぼう」第8話の用語集

引札(ひきふだ)屋とは?

 引札とは、現在のチラシや折込広告、手配りのビラのようなもの。
 商店が商品や開店を宣伝するために配る。

 引札屋とは、それらの引札を印刷する業者。

 

女重寳記とは?

 「女重寳記」とは、江戸前期の女訓書。日常生活に役立つ知識や身につけておくべき教養を項目ごとにまとめ平易に解説した百科事典風の書物。
 当時の女性が身につけるべき知識、教養を列挙、解説した書。

金々先生栄花夢とは?

 「金々先生栄花夢(きんきんせんせいえいがのゆめ)」は実在する「黄表紙」の作品のひとつ。

 「黄表紙」とは、知的でナンセンスな笑いと、当時の現実世界を踏まえた写実性が特徴の冊子。語源は「青本」と呼ばれていたものが、日光の退色で黄色くなるため、色落ちが分かりにくい黄色の表紙が用いられるようになったことに由来する。

 「金々先生栄花夢」は安永4年(1775年)刊行。恋川春町の作・画。
 データベースで実物を閲覧できる。

↓データベースはこちら
金々先生榮花夢 – 国書データベース – 国文学研究資料館

鳥山検校とは?

 鳥山検校は実在した人物。

  「検校(けんぎょう)」とは、男性盲人の自治的職能互助組織「当道座(とうどうざ)」の位のひとつ。
 検校は当道座のトップを務めた。

 鳥山検校は高利貸しを営んでおり、5代目瀬川落籍の際に払った金額は1400両。
 現在の貨幣価値では1億円を超える額と言われている。

 しかし落籍から3年後、幕府による高利貸しの取り締まりがある。
 その際に鳥山検校も処罰されてしまった。
 その後の5代目瀬川の消息には諸説あり。

落籍(らくせき)とは?

 落籍とは身代金(みのしろきん)を払って芸者・遊女などをやめさせ、籍から名前を抜くこと。身請(みうけ)とも言う。

 多くの遊女や花魁は「年季奉公(ねんきぼうこう)」という形で10年などの期限を決められて、働かされていた。

 給料制ではなく、「前借◯両」などのかたちで身売りされ(実態は人身売買)、その金額は親や身内が受け取り、本人は前借=借金という形で、決められた年季の間は給料もなく、働かされていた。

 気に入った花魁を「落籍」する場合は、まとまった金額でその「前借金」を花魁に変わって払い、さらに末端の遊女に至るまでご祝儀を配ったり、お別れの宴会の費用や贈答品まで含めて、莫大な費用が必要とされた。

 そでれも一般的な金額は1000両と言われているから、5代目瀬川に支払われた1400両は、当時としても「驚くべき金額」だったことと思われる。

↓参考文献はこちら

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