2024年7月28日にAmazonの電子書籍読み放題サービスKindle Unlimitedで読んだ本の感想・読書日記です。
今回は伊藤徳馬さんの著書「子どもも自分もラクになる「どならない練習」」です。
「ついどなる⇆自己嫌悪」の無限ループを抜け出すための考え方や言動が紹介されている本。親もいきなり上手にできないんだから、練習しましょうという内容です。
「子どもも自分もラクになる「どならない練習」」の感想
子どもとのコミュニケーションのコツが紹介されています。
特に、タイトルにもあるとおりで、子どもに対して「どなる」ことが日常化しており、親が自己嫌悪を感じていたり、疲れてしまっている方におすすめの本です。
かくいうわたくしも、もう、ヘトヘト。
子どもはもう中学生ですが、いまだに毎日どなってばかり。
朝は起きない。ようやく起きたと思ったら支度が遅い。登校も遅い。学校が終わったら帰りが遅い。帰ったら何もせずにダラダラし続けている。「ご飯できたよ」と言ってもまったく食べようとしない。ようやく食べ始めたらダラダラいつまでも食べている・・・そこであれこれ、言うわけです。最初は普通に、次第にきつく、最後はどなって「何度言わせんよ!」の繰り返し。
幼稚園や小学生ならまだしも、中学生になってもまだできないのかというイライラと、一度や二度言ったくらいでは動かないというふてぶてしさと、まったく人間的な成長が見えないことの腹立たしさで、
「もういい加減にして!」
と爆発する私。
親としてもこれじゃだめなんだろうなと思いつつ、他に方法が見つからなかった。
日々、何回同じことを言わせるのという怒りで、腹立たしいやら、情けないやら。
徐々に私の発言はエスカレートし、嫌味たっぷりでネチネチ言ってみたり、くどくど長時間お説教してみたり。それでも子の態度はまったく改善しない。それどころか、悪化するばかり。
「反抗期だから、しょうがないのか・・・」
と思うものの、私のイライラは収まらず。
これでは私のほうが「怒り」や「ストレス」でブチギレて、暴力をふるったり、暴言を吐いたりしかねないと思って、Kindle Unlimitedで「アンガーマネジメント」の本を検索して見つけたのが「子どもも自分もラクになる「どならない練習」」でした。
8つの前向きな行動を「どなる前に使いたい「青カード」」として提示。
8つの避けたほうがよい行動を「思わず出てしまう「赤カード」」として提示。
この青と赤のカードの言葉を意識して、子どもへの声掛けを練習していく内容です。
声を掛ける子どもの対象の年齢はかなり低めで、本来は3歳くらいから小学校低学年のお子さんに向けての声掛けを学ぶ本ですが、中学生の子だって「まだ間に合う」という感じがしました。
「避けたほうがよい行動」を見ると、私が普段やっていた言動や行動は、ほぼ当てはまっていました。
例えば「〇〇しないで」と否定形で声掛けするとか、「よく見て」「ちゃんとやって」などの「あいまい表現」、長いお説教、「〇〇できなかったら、〇〇禁止ね」などの「罰」・・・これらは全て「避けたほうがよい行動」の赤カードに入っています。もっと早く知りたかったよというものばかり。
本では、これらの「避けたほうがよい行動」を「前向きな行動」に変えていくにはどういった言動をすればいいかが解説してあり、例題を使って練習します。
例えば、おもちゃを出しっぱなしで片付けない子には「おもちゃを出しっぱなしにしないで」という否定形や、「ちゃんとしてよね」というあいまいな表現、「片付けないと全部捨てるよ」という「罰や脅し」などの「赤カード」の言動ではなく、「前向きな行動」になる言動として「代わりの行動を教える」という「青カード」の1枚を意識して声掛けします。
この場合の正しい声掛けは「片付けようね」です。
本ではこのような事例の提示と、正しい声掛けのパターンがいくつも紹介されています。
読めば読むほど、自分がいかに「赤カード」ばかり使っていたかを思い知らされます。
親や大人が否定形や罰やあいまいな表現ばかり使っていると、子どもはますます反抗的になり、親はますます罰を与え、否定形で声掛けし、どんどん負のスパイラルにおちいっていきます。
「今まで、なんてひどい言動ばかりしてきたんだろう」
と反省しきりでした。
早速、中学生の我が子に「8つの前向きな行動」を使った声掛けをしてみたら、驚くほど素直に行動しました!え?今までの私の苦労、何?ていうくらい、すぐに子どもが動いた。
ただ、こういうのって、長続きしないんだよね。以前もモンテッソーリ教育の本を読んで、数日は実践できていたけど、気づくと元に戻ってどなっていた私。
常に「どなる前に使いたい「青カード」」を意識して、前向きな発言を続けていきたい。
一過性のマイブームに終わらないように、気をつけたいと思う。