【読書感想文】堀江貴文「情報だけ武器にしろ。」がファイトクラブだった件

投稿日:2019年7月15日 更新日:

 2019年3月27日にポプラ社から出版されたホリエモンこと堀江貴文さんの本「お金や人脈、学歴はいらない! 情報だけ武器にしろ。」を読んだ感想です。



 1999年製作のアメリカ映画「ファイト・クラブ」で、主人公の「僕」は、ほぼ初対面のタイラー(ブラッド・ピット)から「力いっぱい俺を殴ってくれ」と言われ、最初は面食らってとまどうが、やがて「殴り合い」の魅力にとりつかれていく。

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自分は「情弱」なのか?


お金や人脈、学歴はいらない! 情報だけ武器にしろ。 (ポプラ新書)

 第一章8節の中でホリエモンは、
「情弱」と「バカ」と「貧困」はかなりの部分で重なっている。」
 と言っている。

 8節のタイトルは「情弱がバカと貧困の温床」だ。

 「情弱(じょうじゃく)」とは「情報弱者」のことで、情報弱者とはホリエモンに言わせると、
「当然知っておくべきことを知っておらず、常に損をしている人々」
 のことだという。

 これが映画「ファイトクラブ」の、最初のパンチみたいに脳を刺激する。


Fight Club (字幕版)

 自分は「情弱」なんかじゃない!と思ってこの本を読み始めた私だったが、本を読んでいるうちに、というか、ホリエモンの「そんなことも知らないの?」というパンチを浴びているうちに、自分は「情弱」かも。いや「情弱」だったんだ。「情弱」に違いない・・・・と思い始めて、あわてて朝日新聞の電子版を契約したほどだ!(笑)。

 とにかく、じっとはしていられない、という心持ちになる。

 ホリエモンから、
「この情弱め!」
 のパンチを浴び、うおーやってやるぞーと奮起する本、それが本書だ。

新聞・雑誌・書籍は何を読む?

 私はなにも、新聞を全く読んでいなかったわけではない。うちは夫の意向で日経新聞を長年購読している。

 私もその日経新聞を読んではいるが、今ひとつピンとこない。

 日経新聞に欠けているものはエンタメ系や趣味・娯楽・アートや文学だ。どちらかというと、私はそっち系のニュースや情報を知りたいわけ。

 ジョナサンやガストのモーニングに行くと、読売新聞の朝刊がサービスで「ご自由にお持ち帰りください」と付いてくる。たまにその読売新聞を持ち帰って、
「私、日経新聞より読売新聞のほうが読みやすいなあ・・・」
 なんて思っていた。

 ホリエモンは第1章2節の「シャワーのように情報を浴びろ」の中で、
「ジャーナリストの池上彰さんは、毎日、全ての全国紙に目を通す」
 という。
「そうだ、もっと新聞を読まないと。なんだか読む気がおきない日経新聞だけでなく、読売新聞も購読しよう!」
 と思った。

 が、いろいろ自分的に検証して、最終的に朝日新聞の電子版を契約した。

 方向性が合っているのかどうなのか、ホリエモンがこれを読んだら、
「そういう事を言いたかったんじゃないんだけどね」
 と、苦笑されそうな気もする。

ホリエモンの情報収集術は?

 ホリエモンがある時読んだという、ジャーナリストの池上彰さんの記事の紹介で、池上さんが全ての全国紙を読んでいるとか、オフの日はCNNを流しっぱなしにしているとかいう記述はあるのだが、ホリエモン御本人の具体的な情報収集の方法は記されていない。

 「新聞にも、おかしな記事が書いてあることがある」という記述はあるが、ホリエモンが全国紙を全て読んでいるのか、否か、読んでいるなら何を?どれくらい?そこは知りたかった。

 さらに、書籍やコミックの名前を挙げて、「僕のおすすめの「お金」にまつわる本」などを紹介している場面はいくつかあるが、定期的に読んでいる雑誌名とか、毎日チェックしているニュースや情報系のサイト名とか、具体的なキーワードはあまりない。

 あるのはホリエモンが主宰するオンラインサロンや、通信制高校や、和牛のお店、御本人の著書の紹介だ。
 ちょっと、このあたりは宣伝が勝っているかな。紹介されているホリエモンのサロンを確認したら、1ヶ月1万円のものから10万円のものまである。10万円て・・・・。

 あとは「情報をあびろ」「常識を取っ払って行動することが必要なのだ」「今は必要な情報はネットでほぼ無料で手に入る」「押しつけてくる情報は徹底的にスルー」など、どちらかというと抽象的というか、教訓や戒めのような言葉が乱立する。

 情報なんて生モノだから、例えば具体的に「このサイトのニュースを毎日チェックしろ」とか「この雑誌を毎週読め」とか言っても、それは逆に具体性にかける結果になりかねないことを危惧して、教訓のみにしたのかもしれない。

 だけど、「池上彰さんは毎日、全ての全国紙に目を通す」と同等の、ホリエモンの情報も、もう少しほしかった気がする。
 もっと知りたかったら、お金払ってサロンの会員になってね、てことか(どこにもそうは書いてないけど、その匂いはプンプンする)。

「情報」は砂鉄みたいなもの

 読み終わって思ったのは、情報はどれだけ手に入れ、浴びたとしても、通り過ぎていくということだった。

 「情報」は、ある種の「磁力」のようなものがないと、どれだけ浴びようが、常識を捨てようが、自分を通過していく。

 その最たるものが、うちの夫だ。

 本書の中で「情弱な人たちから、お金を吸い上げる構造」のわかりやすい例として、携帯電話の大手キャリアのユーザーが挙げられている。

 「格安SIM(格安スマホ)」に変えれば、年間で約6万円のお金が浮く計算になるのに、大手キャリアを使い続けている人たちは「搾取」されているのだという。

 その「情報」や「知識」がある人は、格安SIMを使ってお金を節約している。節約というより、無駄に多く払うことをまぬがれているのだ。

 これをいくら夫に説明しようが、私自身の格安SIMの利用料を見せようが、頑なに大手キャリアの契約をやめない。

 特に仕事上での必要性があるなら別だが、うちの夫はつい最近まで「Wi-Fi」がなにかすら理解できなかった文字通りの「情弱」で、それなのに最新のiPhoneを契約し、大手キャリアに毎月1万円近い金を払い続ける。

 格安SIMにした私は、最初こそAndroidの機種代金を3万円近く払ったが、その後は毎月1,500円以下の出費しかない。

 聞く耳を持たない夫に、有益な情報であると知らせる手段はもうない。
 かつて大ベストセラーになった養老孟司さんの新書「バカの壁 」が分厚く立ちはだかるばかりだ。

 そうして夫が飛びつくのは、スーパーの値引き商品だ。

 食べられもしない大量の値引き商品を買ってきて、無駄に内臓脂肪を増やし続けるヒマがあったら、ほとんど使い方すら理解していないそのiPhoneを売り払って、今すぐ格安SIMに乗り換えてほしい・・・というのはもう諦めた話。かれこれ5年くらい説得しても、動かざること山のごとしである。

 ある意味「情弱」と言われて、それが「パンチ」であると感じる自分は、ホリエモン・ファイトクラブの一次試験くらいには受かったような気がする。

 「バカの壁」の向こうで、今日も無駄金を垂れ流し続ける夫に、誰か「本当のパンチ」を浴びせてやってくれ。

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