いざ、夕食を作ろうとしてもやる気が出ない。
買い物しているときは「あれを作ろう、これも作ろう」とやる気があるのに、家に帰ったとたんやる気がなくなる。
そんなことって、ありませんか?
私はほぼ毎日がそんな感じです。
「やる気が出るキッチンて、どんな感じだろう」
ということについて、考えてみました。
だって、やる気が出ないから
2020年の夏、コロナ禍という状況下で突如勃発した「ポテサラ論争」やお料理の手抜き論争、嫌な感じでしたね。
発端となったツイートはこちら。
「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」の声に驚いて振り向くと、惣菜コーナーで高齢の男性と、幼児連れの女性。男性はサッサと立ち去ったけど、女性は惣菜パックを手にして俯いたまま。
私は咄嗟に娘を連れて、女性の目の前でポテトサラダ買った。2パックも買った。大丈夫ですよと念じながら。— みつばち (@mitsu_bachi_bee) July 7, 2020
これが何故かその後「冷凍ギョーザは手抜きか?」「カラアゲは手抜き?」という変な論争に発展しました。
元々投稿者さんは、ひどいこと言われた女性を励ますつもりでツイートされたのにね。
ただ、私自身も痛感します。料理に関しては「手作りするか、しないか」でいつも葛藤しています。
ぶっちゃけ、子どもが生まれてからというもの、お惣菜や冷凍食品、デリバリーを多用しています。
特に揚げ物なんて、ここ10年自分で作ったことはない。カラアゲも天ぷらも、いつもスーパーのお惣菜か冷凍食品です。
だって、やる気が出ないから。
キッチンに入ると、どっと疲れが出て、冷凍食品やお惣菜でいいや、てなっちゃいます。
よーし、がんばるぞー!と思ってスーパーに行って、あれこれ食材を買ってきても、午後になると何故かぐったり。
朝はあんなにやる気があったのに、午後にはげんなり。
「しょうがないよ、更年期だもの」
「いやー・・・仕事で疲れちゃて」
「やろうとは思ったんだけど、なんだかやる気が出なくてね」
と、日々、自分にも家族にも言い訳のオンパレード。
「頭も痛くなってきたし・・・今日はデリバリーでも注文するか」
と、お決まりの宅配弁当やピザを注文してしまったり。
そんな時、私は気づきました。
「これは、私のせいではない。やる気が出ないのはキッチンが悪い。もっとやる気の出るキッチンにしないと」
と。
まず他人目線になって
まず他人目線になって、自宅のキッチンを見つめ直してみます。
私が時々やる方法なんですが、コーヒー片手に、よそのご家庭だと思って眺めるのです。
部屋の場合もあるし、玄関やお風呂場やトイレの場合もある。よそ様のオタクにお邪魔した気分になって、多少意地悪な目線でその場所を眺めるのです。その方法を使って改めてキッチンを他人目線で見ると、これじゃあやる気出ないよなという状況でした。
汚いとか、洗い物がたまっているわけではないのですが、雑然として、見てるだけでもテンションが下がり、近づきたくない。
原因は何?
何がこの場所を雑然、混沌、憂鬱にしているのか?
しばらく考えて出た答えは、調理スペースの「棚」でした。
お料理する時まな板を置いたり食材を置いたりする調理スペースに、100円ショップで買ったワイヤーラックがあって、そこにごちゃごちゃ余計なものが詰め込まれていました。
「ワイヤーラックがあって」と他人事みたいに言いましたが、置いたのは自分。良かれと思って数年前に置いたのです。
「ここに、ちょっとしたものを一時的に置ける棚があったら、絶対便利だ」
と思って、「ナイスアイデア!」くらいの勢いで、100円ショップに向かい、ワイヤーラックのパーツを買い込んで、棚を作りました。
最初こそお料理する時便利な「一時置きの棚」だったけど、あっという間に食べかけの乾物とか、使いかけの調味料が詰め込まれているだけの、ただのゴチャゴチャした棚になってしまいました。その棚がなんと、調理スペースの1/3を占めていて、そのせいで料理する時にまな板や食材を置ける場所はB4コピー用紙1枚分くらいしかありません。
これは!いらない!アイデア失敗!!
「策士策に溺れる」ということわざがありますが、私がまさにそれで、「これはいいことを思いついた!!」と思って実行したものの、半数は失敗で、しかもその失敗が逆に自分を苦しめているということに気づかない状況が多々あります。
それらのことから自分自身で悟った教訓は「人は自分の失敗を認めようとしない」です。
私は清く自分の失敗を認め、ゴチャゴチャのワイヤーラックの棚を撤去しました。
「この棚はないと不便」と思いこんでいた私ですが、いざ撤去してみると、無いほうが調理スペースが広くなって快適。詰め込まれていた食材や調味料も、別の食器棚に収まりました。
それだけでなく、キッチン全体を「断捨離」して、もう何年も使っていない食器や便利グッズのような料理器具、お鍋や保存容器など、思い切って処分しました。
「やる気の出るキッチン」の第一歩は、まず不用品を処分することです。
やる気の出るテレビ番組
BS朝日で放送している「ウチ、“断捨離”しました!」という番組をご存知ですか?
「断捨離」という言葉を世の中に広めた元祖の「やましたひでこ」さんご本人が、家が片付かない、不用品が多すぎて困っている、という家庭を訪問して、断捨離のアドバイスを与え、そのお宅が見違えるよにきれいになる番組です。
自分の家がゴチャゴチャしているのは気にならないのに、なぜか他人様のお宅は、
「これはひどい!」
「わー、汚い!」
と上から目線で見てしまいます。
しかし、番組後半では毎回、家がきれいに片付いて、スッキリ、さっぱり。見ているこちらもじっとはしていられない。私も片付けたり、不用品を処分したり、やらないと!とやる気が出ます。
この番組じゃなくても、リフォームとかお部屋大改造みたいなバラエティ番組の特集や、動画配信サービスのコンテンツ(コンマリさんのやつとか)を見て、やる気を出しましょう。
番組の公式サイトはこちら
ウチ、“断捨離”しました! | BS朝日
理想のキッチンのドリームボードを作ろう
キッチンの断捨離が終わったら、次は「理想のキッチン」の計画を立てます。
それが「ドリームボード」です。
先週のテレビ番組でも高橋メアリージュンさんが紹介していたドリームボード。ドリームボードとは、自分の夢や理想を書き込んだり、写真や画像を貼り付けて、眺めるボードのことです。
作り方は簡単で、コルクボードやホワイトボードを買ってきて(百均でも買える!)、理想の画像や言葉、イラストをベタベタ貼っていくだけ。
私は早速、「理想のキッチン」のドリームボードを作ることにしました。
そういえば・・・・、以前、私はアイランドキッチンに憧れて、雑誌の記事やチラシに入っているマンションの広告などから「このキッチン、いいなあ・・・」と思うものを切り抜いて、クリアファイルに集めていたことがある、と思い出しました。それらの切り抜きは「どうせ意味ないし」と処分してしまっていたけど、やっぱり『夢』を持つことは大事。
私は早速、理想のアイランドキッチンの画像をネットで集めてプリントアウトしました。
それらをホワイトボードに貼って「キッチンドリームボード」の完成です。
ドリームボードはもっと大きな「世界一周したい」とか「オリンピックに出たい」という夢を叶えるためのツールだけど、キッチンに特化した「理想のキッチン」のドリームボードを作ることで、今あるキッチンもそれに近づいていくのではないか。
普通のキッチンが、ドリームボードを作ったことで、アイランドキッチンに変身することは100%ないけど、「理想のキッチン」の画像を集めて、ドリームボードに貼るだけで、そしてそれを眺めるだけで、めちゃくちゃ『やる気が出る』んですよ!!
ゼロのキッチン
キッチンドリームボードが完成したら、次に目指すのは「ゼロのキッチン」です。
シンクの洗い桶の中に食器が浸かっていない、空っぽの状態。
水切りカゴの中に、洗った食器がそのままになっていない空の状態。
ガスコンロや調理スペースにも、物が置かれていない空の状態。
キッチンの床にも、何もない状態。
いったん、ここまで片付けたら、自分でその「きれいなキッチン」の画像を撮影します。
画像はプリントアウトして、ドリームボードにいっしょに貼る。
「これが我が家の理想のキッチン」
と自分に言い聞かせて、いつもその状態が保てるように心がける。
私は、すべてのキッチンの状態を「空っぽ=ゼロの状態」にしておくことから、勝手に「ゼロのキッチン」と名付けました。
食材や調理道具、お皿を使い勝手のいい配置で収納したり、手の届く場所に使用頻度の高いものをスタンバイさせたりというレイアウトの変更は、その後のことです。
まずはキッチンのシンク、水切り、調理スペース、コンロをゼロの状態にすることを目指しましょう。
「さあ、食事の準備しよう」と思ってキッチンに行った時に、洗い物がたまっていたり、前日やお昼に食べたものの残り物がお鍋に入っていたり、買い物してきた食材が調理スペースにごちゃごちゃ置かれていたり・・・・という状態では、まず片付けから初めないといけません。
やがて「とりあえず晩ごはんに使うお皿だけ洗って」とか、「お玉と菜箸だけ洗って」なんていう状態で、洗い桶にはいつも何か汚れ物が残っているようになると、これはもう「やる気の出ないキッチン」まっしぐらです。
特に「洗い桶」と「水切りカゴ」、この2ヶ所だけでも「ゼロの状態」を目指す。
無理ならせめて「洗い桶に洗い物をためない」ことから目標にしていく。
それが「やる気の出るキッチン」の基本だと思います。
やる気が出ない時はドリームボード
片付いてやる気が出たはずなのに、気づくとまた元の「雑然としたキッチン」に戻っている。
洗い物をためないように頑張っているけど、だんだん疲れてやる気がなくなってきた。
そんな時は「キッチンドリームボード」です。
もう一度「片付いているキッチン」や「理想のキッチン」の画像を見て。
さらに新しい「理想のキッチン」の画像を増やしてもいい。
好きなアイドルや趣味の画像を貼って、吹き出しに「がんばって!」と書いてみるのもいい。
不思議と「やる気」が出てきます。
そもそも「やる気の出るキッチンにしたい」と思って、その方法を探しているあなたには、その時点で「やる気」があるのです。
何度でもドリームボードを眺めることで、「やる気」はふつふつわいてきます。
時短ポテトサラダのレシピはこちら
【時短料理】電気圧力鍋でポテトサラダ