2023年10月22日に日本テレビで放送のアニメ「薬屋のひとりごと」第1話「猫猫(マオマオ)」のあらすじです。
「薬屋のひとりごと」は、架空の中華風帝国「茘(リー)」を舞台に、後宮に勤める官女が王宮内に巻き起こる事件の謎を、薬学の専門知識で解くミステリーです。
「薬屋のひとりごと」第1話の主な登場人物
第1話の登場人物は以下の通りです。
猫猫(マオマオ)・・・花街で薬師をしていたが、人さらいにかどわかされて、後宮(こうきゅう)で下女として働くことになる。
壬氏(ジンシ)・・・後宮の管理を担当する宦官(かんがん)。大変美しいが、内面は地味で堅実。
梨花(リファ)妃・・・水晶宮に住む皇帝の妃。位は賢妃。東宮を生む。
玉葉(ギョクヨウ)妃・・・翡翠宮に住む皇帝の寵妃。位は貴妃。鈴麗公主(リンレイヒメ)を生む。
小蘭(シャオラン)・・・猫猫と同時期にやってきた後宮の下級女官。
「薬屋のひとりごと」第1話のあらすじ
花街にある薬屋で養父とともに薬師として暮らしていた猫猫は、人さらいにさらわれ、女の園「後宮」の下女に売り飛ばされる。
猫猫は「おとなしく働いていれば2年で出られる」とあきらめ、下女の仕事を続ける。
そのころ後宮では、3ヶ月前に梨花妃が産んだ東宮(お世継ぎの男子)と、半年前に皇帝の寵妃・玉葉妃が産んだ鈴麗公主(リンレイヒメ)、ふたりの幼な子が謎の病で衰弱する。さらに東宮の母である梨花までも、頭痛、腹痛、吐き気などの症状で衰弱。下女たちは「呪い」だと噂する。
病の症状を聞いた猫猫は、気になってこっそり上級妃の宮「水晶宮」に行ってみる。すると、そこで言い争う梨花と玉葉を目撃する。二人の間でおろおろするだけの医官の宦官(かんがん)を見て、猫猫は、
「バカだろ、あのヤブ。あれだけ妃二人のそばにいて、本当に気づいてないのか」
と、謎の病気の原因を突き止める。しかし自分は下女。二人の妃を見て、病の原因はすぐにわかったが、それを伝える方法がない。
梨花妃付きの侍女頭、杏(シン)は、廊下を歩いていた時、窓辺にあった何かが結ばれた石楠花(しゃくなげ)の花を見つけるが「ふんっ」といって地面に払い落とす。その後、東宮が亡くなる。
玉葉妃は壬氏を呼んで、水晶宮で梨花妃と言い争いになった日に、石楠花の枝に布が結びつけてあるものが窓辺に置かれ(杏が見た石楠花とは別のもの)、その布には「おしろいは どく 赤子に ふれさすな」と書いてあったことを伝えて、その文の主を探してほしいと言う。
壬氏は下女たちを部屋に集め文字を見せ、文を書いたのは猫猫ではないかと気づき、ある場所へ連れて行く。猫猫は、世の中は無知なふりをしていたほうが立ち回りやすいという自身の考えから、
「自分は卑賤(ひせん)の生まれでして・・・なにかの間違いでしょう」
と、文字は読めないと嘘をつく。
壬氏が猫猫を連れて行ったのは、玉葉妃の部屋だった。玉葉妃から「ややこの命を助けてくれた」と感謝される猫猫だが、「人違いではありませんか?」と、とぼける。壬氏が文が書かれていた布を猫猫に見せ、
「これは下女の仕事着に使われる布。尚服に関わる下女用のものらしい。例えば、君のような洗濯係とか・・・もしかしてスカートの裾でも裂いたのだろうか」
と言うと、猫猫は「そこまでわかっていたのか」と、嘘をつくのをやめる。
猫猫は、水晶宮で争いを見た日に、原因は「おしろい」だと気づいた。花街で育った自分は、高級おしろいを使う妓女が、おしろいに含まれる毒に体を蝕まれるのを見てきたと説明し、
「私は薬屋でしたので、毒にはくわしいのです」
と言う。
玉葉妃は、鈴麗の乳母がおしろいを使っていたこと。乳母も体調が悪かったので、金子(きんす)を与えてヒマを出した。もっと早く気づいていれば・・・と言う。壬氏も、もっと早く気づいていたら、東宮の命も救えたと言うが、玉葉妃は文を読んで、「おしろい」のことを梨花妃に伝えたが、私が何を言っても逆効果だったと言う。
「それで、私は何をすればよろしいのでしょうか」
と言う猫猫に玉葉妃は、
「今日から、私の侍女になってもらいます」
と告げる。
こうして猫猫は、帝の寵愛を受ける玉葉妃の侍女となる。そのころ戦場では、兵糧を食べた兵士が倒れ「毒だ」と騒ぎになり・・・
「薬屋のひとりごと」第1話の感想
これは1巻だけ、原作コミックを読んでいました。1巻はAmazonのKindle Unlimitedに加入している方なら、追加料金無しで読めます。
薬屋のひとりごと 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)
二人の妃。梨花妃はちょっと性格が悪い?せっかく猫猫が伝えたメッセージも、侍女が「ふんっ」と振り払ってしまい、梨花妃に届いていませんでした。ただ、あの性格だと、玉葉妃と同じ石楠花のメッセージを受け取っても、信じなかったかも。
昔の「おしろい」には鉛や水銀などが含まれおり、死なないまでも「白粉焼(おしろいやけ)」と言って、皮膚が茶色くなって荒れたそうです。
もちろん、現在のおしろい(ファンデーションやフェイスパウダー)には鉛や水銀は入っていません。昭和10年に鉛を含むおしろいの製造が禁止されたそうです。
ただ「昭和10年」て、けっこう近代まで、危険な化粧品が製造されていたんだということに驚き。
「え?昭和10年?近代じゃないだろ」
とのご意見もあろうかと思いますが、私の父は昭和10年生まれなので(すでに故人)、そんなに大昔とも思えません。
実際に「おしろい 毒」で検索すると、大正時代、授乳の際に母親の白粉をなめた乳児が、鉛中毒性脳膜炎になって死亡する事故が相次いだという情報もありました。もっと昔なら、おしろいを使うのもごく一部の限られた人だけだったのに、明治、大正の時代になって、広く一般の女性も「おしろい」を使うようになったのかな?それで被害が拡大したのかな?とも思いました。
薬屋と言っても昔の薬屋なので、今後、薬が出てくるとしても「漢方薬」とか「生薬」ですよね。韓国ドラマ「チャングムの誓い」みたいな感じかしら。
ちなみに「宦官(かんがん)」とは、中国での最古の例は紀元前14世紀から存在し、最後の王朝である清(1616~1912)の滅亡にいたるまで、3000年以上にわたって王や皇帝の側近く仕えつづけた、ひとことでいえば「去勢された側仕え」のこと。
中国だけでなく、エジプト、ギリシャ、ローマといった地中海世界、トルコや朝鮮にも存在したとか。つまり、このストーリーのもう一人の主人公とも言われている、めっちゃイケメンの宦官「壬氏」も「去勢」されているわけでして・・・今後の展開が気になります。
余談ですが「葬送のフリーレン」と、「薬屋のひとりごと」、どっちがおもしろいかと言う話になり、うちの子は「葬送のフリーレン」のほうが面白いという感想。
私は「薬屋のひとりごと」のほうが面白いと感じました。
その理由は、「葬送のフリーレン」は完全なファンタジーだけど、「薬屋のひとりごと」は、実在した後宮や、宦官などが未チーフになっているからです。ただ、それらの歴史(特に中国の後宮や皇帝に関する史実)の知識がないと分かりづらいので、まだ未成年のうちの子には難しく感じたみたい。私もネットで調べながら観てる。「東宮て何だっけ?」「宦官の役目って?」など、史実も調べつつ見たいと思います(物語の舞台は、架空の中華風帝国です)。
「薬屋のひとりごと」動画配信
アニメ「薬屋のひとりごと」はAmazon Prime Videoで配信されています。
▼動画はこちら
Prime Video『薬屋のひとりごと』