女性に甘い言葉をささやき、結婚を約束して金品を騙し取る「国際ロマンス詐欺」をご存知ですか?
ある日突然、見知らぬ外国人からFacebookの友達申請が来たら、国際ロマンス詐欺を疑ってください。
相手はアメリカの軍関係者や医者の資格を持つ軍医、会社経営者であると言ってくることが多いようですが、その実態はカメルーンやナイジェリア国籍の日本国内に在住しているまったくの別人です。
画像は、ネット上にあるまったくの別人のものをコピーして「これが自分」と使用し、あたかもアメリカの軍関係者であることを装ってコンタクトを求めてきます。
外国人からFacebookの友達申請が来たら
Facebookでの友達申請やマッチングサイトでの外国人からのアプローチには注意してください。
これまで被害にあった女性の情報を集めると、きっかけはほとんどが「突然のアプローチ」です。
「SNSで突然、『友達になりませんか』と英語で連絡がきたんです(FRIDAYデジタル2018年7月27日)」
「インスタグラムで本当にもっときみのことが知りたくなってしまったよとメッセージが来た」
「SNSで外国人にフォローされ「What is youre name?」と聞いてきます。変に思いながらも名前を教えてあげると、職業やら何処に住んでいるかなど聞いてきます。」
パパ活サイトって、なんだよ!て思ってしまいます。
どっちもどっちというか、あわよくば、お金持ちの外国人男性を見つけて、玉の輿に乗りたいという思いが女性側にもあることから、逆に、あっさりだまされてしまうのかもしれません。
残念ながら、そう簡単に、すごいお金持ちや超イケメンの外国人男性が近づいてはきません。
相手の職業は?
ロマンス詐欺では、ほとんとが「アメリカの軍関係者」を名乗るようです。「紛争地域に派遣されている」という設定が定番で、同じくアメリカの軍関係者の軍医や戦場カメラマンという職業を名乗ることもあります。
その他には、
・パイロットなどの運輸関係者
・起業家や会社経営者
・エンジニア
・世界中を飛び回りながら大金を動かす仕事
・資産管理人(ある国で死亡した日本人の遺産を管理している)
・・・など。
紛争地域に派遣されていたり、危険地域で任務を遂行している、自由に会いに行くことができない場所(職業)にいるということで、メールやSNSだけのやり取りを続けようとします。
被害者のほとんどは女性ですが、まれに男性も同じようなパターンで、外国人女性から友達申請が来たり、メッセージを受け取ったりして被害にあうことがあるようです。
クヒオ大佐を知っていますか?
国際ロマンス詐欺は昔からありました。
その中でもかつて昭和の時代に日本中が「そんな、馬鹿な!」と驚いたのが「クヒオ大佐の結婚詐欺」です。
実際にあった「クヒオ大佐結婚詐欺事件」を元に、ドラマ「半沢直樹」で一世を風靡した堺雅人さんの映画が公開されたのは2009年のことでした。
定額制の動画サイトに以前この映画があったので見たことがありますが、正直言って映画は駄作でした。
堺雅人さんの演技力はあると思いましたが、脚本が悪いのか監督が悪いのか、間延びした演出とストーリーで、スピート感に欠けた展開が退屈な映画でした。
事実は小説より奇なりで、実話の方が面白い・・・と言ったら語弊がありますが(被害者も多いので)、とにかく、当時の日本中が、
「こんなインチキな詐欺に、なぜだまされるんだ!」
とひっくり返ったものです。
私も当時、興味深く週刊誌の記事を読んだ記憶があります。
「クヒオ大佐」の結婚詐欺とは、「自分はアメリカの軍のパイロット」と名乗った男が、次々と女性を騙して、大金をだまし取った詐欺事件です。
自らを「クヒオ大佐」と名乗り、ハワイのカメハメハ大王の孫が父で、エリザベス女王の双子の妹である叔母が母親代わりと言って、偽物のアメリカ空軍の制服を着て、整形した顔でハーフと思わせ、結婚をちらつかせてお金を要求します。
実際には生粋の日本人で元自衛官ですが、ハワイ出身であると言って、カタコトの日本語を使って騙しました。
何が驚くと言って、最初にこの結婚詐欺が報道された時に、
「なぜこんな見るからに偽物っぽいパイロットにだまされるのか?」
「このルックスでハーフはありえない」
「語っている経歴(学歴や職歴)も怪しすぎ」
と散々世間で話題になったのに、その後、全く同じ人物が、同じく「クヒオ大佐」を名乗って、2度、3度と同じような結婚詐欺事件を起こしたこと。
今、改めて調べたら、その逮捕歴はなんと10回!(参考サイトデイリー新潮「【詐欺師の素顔】「戦闘機パイロットのクヒオ大佐」を信じさせた結婚詐欺師の道化人生」)
3回目くらいからは相手女性も、
「あれ?クヒオ?どこかで聞いたことがある名前だな」
とか、気づかなかったのか?と思いますが、クヒオ大佐にはなんでも不思議な魅力があるそうで、女性はだまされてしまうのだとか。
国際ロマンス詐欺かな?と思ったら
ある日FacebookやInstagramで突然、外国人男性から「友達になりませんか(もちろん英文で)」と申請が来た。
相手は軍関係者やパイロット、資産管理人を名乗っている。
メールやメッセージのやり取りをすると、LOVEとかSWEETとかHONEYとか、甘い言葉を多用して、日本人男性では考えられないようなアクションを返してくる。
親しくなると結婚をちらつかせながら、
「税関を通すためのお金がいる(ダイヤモンドや宝石など)」
「君へ振り込んだお金を引き出すための手数料が〇〇ドル必要だ」
「アメリカの軍を退役するためのお金がいる」
「本国の息子に連絡をとるためにお金がいる」
「マネー・ロンダリングをするために手付金が必要」
「外国で亡くなった日本人の遺産をあなたに送るための手数料がいる」
など、とにかく「お金を振り込んでほしい」と言ってきたらまず100%と言ってもいいくらい「国際ロマンス詐欺」です。
国際ロマンス詐欺の画像
Facebookには「ストップ国際ロマンス詐欺」というアカウントがあって、詐欺の情報が報告されています。
国際ロマンス詐欺対策のスペシャリスト・新川てるえさんが主催されていますので、情報は確かです。
そのサイトで紹介されている画像も参考に。
もちろんこれらは、他人の画像を勝手にコピーして作られているニセのアカウントです。
Facebook「ストップ国際ロマンス詐欺」のアンケート調査をまとめて書籍化した本も出ています。
国際ロマンス詐欺被害者実態調査──なぜだまされる?! 国際ロマンス詐欺のマインドコントロール
最近FacebookやInstagramで外国人と親しくなったけど心配、という方はぜひ、↑Facebook「ストップ国際ロマンス詐欺」の情報をお読みになって、冷静に判断してください。