『あの本、読みました?山が舞台の名作』紹介の本

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 鈴木保奈美さん司会の本に関する情報番組『あの本、読みました?』の2025年7月24日放送分【山が舞台の名作】の備忘録です。

 毎週番組をなんとなく観る。
 「読んでみたいな」という本も沢山あった。
 でも、すぐに忘れてしまう。
 読みたかったはずの本を、思い出せない。

 そこで、番組で紹介された本をアーカイブしておきたいと思います。
 この回のゲストは作家の小川糸さんと、松永K三蔵さんでした。

敬文堂書店 高尾店の2025年3月の月間ランキング

 高尾山の登山者も利用する「京王線高尾駅」の駅ビル2階にある書店「啓文堂書店 高尾店」の2025年3月のランキング。

11位 都市地図東京都 八王子市

10位 TEX加藤『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
9位 上野 正彦『人は、こんなことで死んでしまうのか!
8位 成田 悠輔『22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する
7位 和田 秀樹『感情的にならない本
6位 堂場 瞬一 『英雄の悲鳴 ラストライン7
5位 小杉健治『父よ子よ 風烈廻り与力・青柳剣一郎
4位 衣笠彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編1
3位 今野 敏『署長シンドローム
2位 東野 圭吾『マスカレード・ゲーム
1位 『写真が語る 八王子市の100年

サラリーマンが書いた芥川賞作品「バリ山行」

 ゲストの松永K三蔵さんの作品。
 171回芥川賞受賞作。
 「バリ山行(ばりさんこう)」の「バリ」とは登山用語で「バリエーションルート」のこと。
 正規のルートではないルートで登山する意味。
 「山行」も登山用語で、山に行くこと。

 著者は登山中にたまたま正規のルートを外れ、迷い込んだことがある。
 調べてみると、あえて正規のルートを外れて登山している人もいることを知って、小説のテーマにしたのだそう。

 番組プロデューサーの林氏いわく「会社のシーンも多くて、会社員としてはよくわかる」。

松永K三蔵が山に興味を持ったきっかけの本「孤高の人」

 松永K三蔵さんが山に興味を持ったきっかけは義母に「孤高の人」をすすめられて読んだことから。
 作品も舞台は「バリ山行」と同じ六甲山。

女性が山に登る理由とは?湊かなえ「山女日記」

 湊かなえさんの、山に関する作品。
 担当編集者によると、湊かなえさんが「デビュー以来忙しすぎて、全然休みがない。大学卒業した当初は登山にハマっていて、結構な山にも登ったが、今は行くヒマがない」と言うのを聞いて、
「実は私も登山を始めたばかり。山を題材にした作品を書けば、仕事と称して山に行けるね」
 ということから始まった作品。

 担当編集者は湊かなえさんと一緒に登山しても「湊さんは何もメモしない、写真も撮らない」と話し、原稿を読んで「ああ、こういう景色だった、この色の美しさだった」と思う。
 「湊かなえさんには風景を記憶に焼き付ける特殊な能力がある」と言う。

山で暮らす人 作家・小川糸の作品

 実際に山に暮らしている作家・小川糸さん。
 小川さんの実際の山での暮らしを綴ったエッセイが「今夜はジビエ」。

 小川さんは「元々の地球って、こんなにきれいだったんだ」と、山の暮らしで教えられ「山には美しいものしかなくて、日常的にそれを見れるということは幸せなこと」とのこと。

 同じく小川糸さんの作品。
 鎌倉の山が舞台の作品は「ツバキ文具店」。

 鎌倉の山のふもとにある文具店で、手紙の代書を請け負う女性が主人公。

 さらに小川糸さんの山にリセットに行く物語「小鳥とリムジン」。
 

山のお仕事小説 三浦しおん「神去なあなあ日常」

  山のお仕事小説と紹介されたのは、三浦しおんさんの林業を題材にした作品「神去なあなあ日常」。

 担当編集者によると、三浦さんのお祖父様がかつて、林業に携わっていた。
 そのことから、林業に関する作品が生まれた。
 連載時は取材の時間がなく、林業の取材に行ったのは単行本化する時だった。
 取材せずに書いたということで、作品上での想像力がすご、と担当編集者。