新美の巨人たち｜巨匠ウェグナーの「椅子の中の椅子」

2023年3月18日2023年3月19日

　2023年3月18日のテレビ東京で放送された「新美の巨人たち」で紹介の「椅子の中の椅子」に関する情報です。

　北欧家具の巨匠ウェグナーが作った「ザ・チェア」。日本語で表現するなら「椅子の中の椅子」とも言える、究極のデザイン。この椅子を通販で買うことはできるのか？

「新美の巨人」椅子の中の椅子

　巨匠ハンス・Ｊ・ウェグナーが1950年にデザインした「ザ・チェア」は「PP503」とも呼ばれている椅子です。

　1949年の籐張り仕様のモデルが「PP501」。翌年の1950年にアメリカ市場をターゲットとしてデザインした革張仕様のモデルが発表され、これが「PP503」です。

　正規品は円安の影響もあって100万円近いお値段です。

　しかし、このタイプの名作は、年数が発表から50年以上経過していることから、リプロダクト品やジェネリック品と呼ばれるコピー商品があります。

　そっくりなジェネリック品のお値段は、正規品の約30分の1。見た目はそっくりですが、座面が合皮だったり、木材もリーズナブルな素材となっています。

　私は以前、ウェグナーの「ザ・チェア」と並び称される、建築家アルネ・ヤコブセンのセブンチェアのリプロダクト品を買ったことがあります。別名「アリンコチェア」とも呼ばれる、スタッキングできる椅子です。

　お値段五千円くらいのコピー商品でしたが、10年くらいは使えました。しかし最後は、脚と座面の接合部分がグラグラになって、ネジを締め直しても安定感が得られなくなり、処分しました。

「安くても、10年くらい使えればいい」
　という割り切った考えなら、リプロダクトやジェネリックも悪くないと思いますが・・・・やはり壊れやすいという点ではサスティナブルではないですね。

　「ピーコックチェア」は形が複雑だからでしょうか、安価なものは通販では見当たりません。

　「世界で最も売れたダイニングチェア」とも言われたウェグナーの「Ｙチェア」はこちら。

　リプロダクトはこちら。

　1400脚の椅子を持つコレクターは、東海大学名誉教授で椅子研究家の織田憲嗣（おだ　のりつぐ）さんでした。

　北海道・東川町にある織田コレクションが紹介されました。

　織田コレクションは以前、ＮＨＫの「美の壺」や「イッピン」でも紹介されました。