「1年で億り人になる」要約と感想

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 新聞広告で紹介されていた、サンマーク出版から出版されている戸塚真由子さんの著書「1年で億り人になる」が気になったので、早速電子書籍を買って読みました。

 本の紹介文によると『大富豪や「ケタ違いの投資家」の間だけで伝えられてきた、続々と「億り人」が誕生している投資法の極意を、日本で初めて公開する』とのこと。

目次
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著者・戸塚真由子プロフィール

 最初に著者がどんな人なのか知りたくて、SNS(ブログやインスタや旧ツイッター)で検索してみたら、なんだか微妙な・・・

 キャッチフレーズが「どMの投資女子」とか「億万長者のかわいい家畜」で、ブログのタイトルは『まゆこのエッチなブログ』なんですよ。え?この人が?と驚くのですが、ブログやツイートを読むと、言っていることはいたってまっとうな方です。

 本で紹介されていた著者のプロフィールの要約は以下のとおりです。

 ・父は公務員で母は専業主婦
 ・両親そろって超節約家
 ・父は倹約して貯めたキャッシュで家を買った。「この家は失敗だ」とすぐにもう1戸家を買い、定年後、家が2戸と1億円の現金が残った(←つまり決して貧乏だったわけではなく、むしろ裕福な家庭なんだけど親はドケチだったと)
 ・お小遣いは高校生まで1ヶ月30円。100円玉や千円札を見た記憶がほとんどない
 ・ヘアスタイルは、ムダにお金がかからないように「麗子像」のような「おかっぱ」に母が切っていた
 ・何でも果てしなく値切る父。車のセールスマンも顔が真っ青になり二度と来ない
 ・「この家では、人間でなくお金が主(あるじ)だ」が父の口癖

 これらの幼少期の体験から「お金へのコンプレックス」が強烈で、激しく浮き沈みする人生になったとのこと。

 大学を卒業して公務員となった著者は、湯水の如くお金を浪費するようになり、「お金への飢え」が止まらず、高級クラブでアルバイトを始める(え?公務員なのに大丈夫?)。

 「働かなくてもいいように」という思考回路で、結婚相談所で出会ったお金持ちと結婚するも1年でスピード離婚。そのあとラスベガスに旅行したことで意識改革が起こり、公務員を退職。

 ラスベガスに「留学」という名目で移住。お金持ちだと思って結婚した現地のアメリカ人男性は貧乏で、貧困に喘ぎ、離婚して帰国。

 いろいろやったが駄目で、「お金持ちと結婚できる」と触れ込みの結婚相談所にふたたび入会。年収1億円の50代男性と結婚するも、生活費を渡してくれないので結婚生活はひどかった。しかし、この年収1億の男性は資産構築のプロだったので、学んだこともあった。

 そして著者は「誰でもお金持ちになれる原則」を発見。真似をしようと思ったが、自分の使えるお金がない。

 生活費を稼ぐために太陽光関連施設のセールスを始め、「月収800万円」のトップセールスマンに。夫と離婚し、今度こそ本物のお金持ちになりたいと、大富豪が生息していそうなエリア(モナコ、カンヌ、ドバイ・・・)に出かけて海外のVIP達と交流を深める。
 
「いくら稼いでも、会社員ではダメだ」
 と痛感し、トップセールスだった会社を退職して、投資家として成功している男性を探す。

 師匠「オリバー」と出会って、4ヶ月後には資産1億円を作った。

 現在は資産構築コンサルティングの会社を運営し、「1年以上のキャンセル待ち」に。

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ケタ違いの資産家とは?

 上記のような経験から、世界38カ国を渡り歩いて、世界中の「資産のケタが違うお金持ち」に会ってきた著者。
 この本では、そのケタ違いの資産家たちが、どうやって莫大な富を築いたかが語られています。

 中でも、特徴的なのは「株」「FX」「仮想通貨」といったゼロか100かの投資は「ギャンブル性の高い投資」と切り捨て、「現物投資」にしぼって解説している点です。

 「現物投資」の何たるかを知れば、1年以内に資産を「億」にすることは、夢ではない。
 「「常識」や「先入観」という固定概念のリミッターを外すつもりで、読み進めてみてください」
 と最初にあるのですが、私は著者のSNSを見たことで、すでに「先入観」をガチガチに抱いてしまって、リミッターが外せなかったことを反省しました。

 一度目に読み終えて書いたこのブログですが、その後「1年で億り人になる」がじわじわ書籍ランキングを上昇してきて、売り上げを伸ばしていることから、今回改めてもう一度読み返し、このブログの文章も書き直しました。

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「お金を稼ぐ→増やす」は貧者の発想

 一般的には「お金を稼ぐ→増やす」と考えていますが、これがまずダメ。
「まずは元手を稼ごう」
 という貧者の発想を捨てることから始める。

 他のサイトやブログで、この本がどんな風に紹介されているのか検索してみたら「1年で1億円稼ぐ?」という表記がありました。1億円稼ぐ=億り人ではありません。稼ぎ方の話ではなく、「資産を1億にする」方法論です。

 資産を1億にするということは、現金だけでなく、不動産や貴金属、リセールバリューのある現物を手に入れるということ。「〇〇円稼ぐ」という発想を、とにかく捨てることから始まるのです。

BS脳で考える

 資産家はBS(バランスシート=貸借対照表)で個人の資産も考えており、BS脳で考えれば「負債も資産」として捉えられるようになる。

 例えば1億円を借りると、1億円の借金ができる。しかし、それに伴って1億円の資産もできる。

 バランスシートの上では、1億円は負債になるが、実際は資産ととらえるのが「BS脳」的考え方。

 負債、借入を増やすことでも資産が増えると理解できた時、初めて資産を増やすことが可能になる。

「私には資産が無いし、収入も少ない」
 と感じたら、その感覚は一度、忘れること。「億り人」になるために、それらは関係ない。

お金を「借りれば」投資はできる

 ケタ違いの投資家たちは、「お金を借りて」投資した。借金は悪いものという考えは、日本の悪しき風習。

 お金を借りる方法は、沢山ある(本には具体的な方法の解説あり)。
 「借金=悪」という考え方を捨てる。借金には「いい借金」と「悪い借金」があり、「いい借金」はどんどんするべき。

 借金を嫌い、労働で稼ごうとするキャピタルゲイン型の人は、本物の資産家にはなれない。

3000円をどう使うか

 毎月3000円を貯金して、10年貯めると36万円になる。

 一方、300万円を借りて不動産に投資する。不動産運用の利益と、借入金の返済額の差が毎月およそ3000円として、10年かけて毎月マイナス3000円の出費を続けると、10年後には300万円の不動産が残る。

 実際にはこんなに単純ではなく、不動産には維持費、修繕費、取引手数料などもかかるが、同じ毎月3000円を払うにしても、「いい借金」に使えば、レバレッジを効かせることができる。

 ※レバレッジ=「てこ」の作用になぞらえ、少額の投資資金で、大きなリターンが期待できること

ムダなことに見切りをつける

「10円安い卵を買うために、1時間かけて隣の街に行く」
 これは貧者の発想で、「時間で」お金を買っているようなもの。

 お金持ちは、雑用や「ムダだと思うこと」に見切りをつけ、「最も大切なもの」を選ぶ。

 そして、壮絶な捨て方をする人間ほど成功する。

 著者が師匠と仰ぐ「オリバー」は、ある時普通の会社員から起業家になろうと決意し、すぐに会社を辞め、付き合う人も全て変えるために、連絡先も全消去。住んでいたアパートの荷物は、産廃業者に全て捨ててもらった。

 起業家として成功したオリバーは、もっとお金持ちになるために、投資家に転身。ビジネス界での起業家としての実績を全て捨て、きれいさっぱり廃業。その後投資家として大変貌を遂げた。

大富豪は軽トラに乗って現れる

 著者がこれまで会ってきた、ドバイやアブダビの「ケタ違いの資産家」たちは、「まるで路上生活者のような身なり」で軽トラに乗って現れる人、「アロハシャツにショートパンツ」で地味なSUVに乗っている人など、わざわざトレーニングしてまで、お金持ちオーラを消している人が多い。

「お金というものは、(中略)そこにあると誰にも気付かれてはいけない」
 と言う資産家。

 ブランド品や高級車などを見せびらかしているような人に、本物の富豪はいない。

「労働者マインド」を排除する

 「雇われて働く」ことを続けていると、時間と気持ちに余裕がなくなり、無意識に「労働者マインド」が身に付く。

 この「労働者マインド」が定着してしまうと、投資家としての成功にマイナスになる。

 著者はそう考えて、「雇われて働く」ことを辞めたばかりか、失業保険ももらわない決断をした。

資金調達

 最速でお金もちになるための秘訣は「調達の力」をつけること。調達力こそが、莫大な資産を生む第一歩。

 本には、実際に資金調達するにはどうすればいいか、16の項目に分けての解説もある。

1秒でも早く法人化する

 「億り人」を目指すなら、個人でも全員「法人」を持つべき。
 節税効果がものすごうえ、マネーリテラシーが身につき、融資が受けられるからだ。

 法人のつくり方と、著者おすすめの法人「合同会社」に関するメリットとデメリットの解説もある。

現物投資とは?

 「現物投資」とは「ブツ(実物)が存在していて、そのブツを売買する投資」のこと。株やFX、仮想通貨などとの大きな違いは「元本を毀損しにくい」こと。

 「1年で億り人になる」秘訣は、10万円を年利8%で運用しても年間8000円しか増えないが、1億円運用すれば年間800万円増えるという考えを理解すること。

 買ったブツの「売り先」を決めておくのが成功の、最大の秘訣。

 投資の例として

・築古(ちくふる)不動産の1棟書い
・農業への投資
・粗大ごみ輸出への投資
・海外不動産への投資

 などが紹介される。

 さらに「その他の現物投資」として「超高級腕時計」や「貴金属」「アンティークカー」「不用品の輸出事業」「ダイヤモンド」「お酒」などの紹介あり。

関連情報・・・テレビで紹介された「32歳FIREを実現し、不動産投資でほぼ働かないで稼いでいる女性」の話はこちら>>>

億り人になる道を阻む3つの天敵

 億り人を目指すなら、
・詐欺師・泥棒
・税金
・浪費
 の3つをいかに上手に回避できるかである。

 富裕層が本物の情報を0円で、「機密保持契約書」も交わさず、不特定多数に発信することはない。「おいしい情報」や「うまい話」に気をつけること。

 さらには著者がこれまで会ってきた「ケタ違いの資産家」が、お金や、時間や、運に対してどのような考えを持ち、どのような発言をしてきたかが紹介されている。

「1年で億り人になる」の感想

「わざわざトレーニングしてまで、お金持ちオーラを消している人が多い」という部分に最も共感しました。昔勤めていた会社の創業者が、まさにそんな感じで、合成皮革のボロボロの靴に、安物のスーツを着て、満員電車で通勤していても、資産は数十億あるという人でしたので。

 その後その創業者は会社を売却して、およそ60億円という莫大なキャピタルゲインを手にして一線を退いたけど、現在ネットで名前を検索しても、顔も名前も、ご存命なのかそうでないのかすらも、何の情報も出てこない。「金持ちオーラを消す」とは、まさにそういう事なんだろう。

 ただ、この本の著者はSNSなどで顔も出しているし、自ら本も出している。お金持ちオーラをそちこちで、出しているという矛盾はどう理解すれば?まだまだ、私なんて「お金持ち」ではない、ということ?

 昨今、物騒ですから、顔出しして「私も億り人だ」なんて言ったら、たちまち住所を特定されて、覆面強盗がやってくるかもしれない・・・・と、余計な心配をしてしまう。

 それとも、ネット上にある著者の顔や名前は全部、フェイクなのか?
 偽名と本物(本人)ではない画像なのか?

 著者のブログには「会社にスタッフいない」との書き込みもあり、毎日150件~200件のLINE問い合わせや、SNS更新(ブログ、インスタ、Facebook、Twitter、YouTube)も全部一人でやっているらしい。本当に著者が「億り人」なのか、かすなか疑問もわきつつ・・・・

 大富豪やケタ違いの投資家のマインドは、わからないでもないが、生まれながらの思考回路や慣習、特に我が身に染み付いた「労働者マインド」が、この本を読んだだけでひっくり返るとは思えない。

 まだ読んでないけど、「ブレインロック(社会的洗脳)」というものがあって、自分がそれにガチガチに固められ、抜け出せないでいることは理解しているのよ。

▼まだ読んでないけど、気になる「ブレインロック」の本

できないのはあなたのせいじゃない――ブレインロック解除で潜在能力が目覚める

 昭和、平成と、学校や企業で叩き込まれてきた「社畜」マインドや「沢山残業する人が優秀」とか「沢山働けば沢山儲かる」という間違ったマインド、これらは抜本的な改革が必要。

 何かきっかけがあれば、思考回路が180度転換しそうな気もしつつ、これまで培って来たノウハウ(それは労働者マインドのノウハウでしかないのだが)が無意味になることへの恐怖心や、もったいないという気持ちがブレーキになっている。

 実は私は、過去10年くらいの間に「FX」や「株」「投資信託」で数百万円の損失を出している。

 著者が言うように、これらの「ゼロか100かの投資」は、まったくもってギャンブルだったと痛感。今さら遅いけど、その数百万円で現物投資していたら、まだマシな結果になっていた気がするのは確かだ。本当に「ゼロ」になったから・・・

 これから株や外貨投資でもやってみようかな、なんて思っている人は特に、それらに手を出す前に(株やFXはしかも、簡単に少額から手が出せてしまうのが怖い)現物投資を学んでからでも遅くない。

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『「資産家」シンさんの教え』要約と感想

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