当ページのリンクには広告が含まれています。

本紹介|中高生の読書感想文におすすめのKindleで0円で読める本

 中学生、高校生の読書感想文におすすめの本を紹介する。

 読書感想文には「課題図書」もあるが、私自身の体験としては明治・大正の文豪が書いた名作の方がおすすめだ。
 その理由は、すでに手本となる読書感想文や感想がネット上に沢山あるから。

 さらに、明治・大正の本は著作権の切れた作品がほとんどなので「青空文庫」などで無料で読むことができる。
 書店や図書館に出掛けて本を探す必要もない。
 課題図書のように、お金を払って買う必要もない。

「夏休みの宿題の読書感想文がなかなか書けない」
 とお悩みの中学生、高校生、その親御さんも、0円で読める青空文庫を活用してほしい。

 その前に、Amazonの電子書籍用アプリKindleを使って、0円で名作を読む方法も紹介する。

目次

「青空文庫」の作品を0円で読む方法

 「青空文庫」というのは、著作権の切れた作品や、著者が公開を許可した作品をインターネット上で無料で公開している電子図書館のこと。

 「青空文庫」のウェブサイトで直接読むこともできるが、サイトでは横書き表示になっている。

 今日日、ネット環境に慣れた中高生なら「横書きのほうが読みやすい」と言うかもしれない。
 だがしかし、できれば「縦書き」のものを読んだほうがいい(日本語は本来縦書きする言語なので)。
 教科書だって、国語や古典の教科書は縦書きだし、紙媒体の本も小説は縦書きで出版されている。

 いくら横書き日本語が蔓延する時代となっても、小説だけは縦書き表示で読みたいものである。

 そこで、スマホやタブレットパソコンなどにAmazonの電子書籍用アプリ【Amazon Kindle】をダウンロードすることをおすすめする。アプリだけなら無料でダウンロードできる。

Kindle
Kindle
開発元:AMZN Mobile LLC
無料
posted withアプリーチ


 ネット上にはAmazon Kindleで「青空文庫」の作品を読む方法が複雑なやり方で解説されている。
 専用の「変換するツール」などを使ってデータをダウンロードしてあれこれする方法が紹介されているが、一切そんな「裏ワザ」必要ない。

 Amazonのアカウントさえあれば、あとはAmazonの電子書籍サイトに登録されている青空文庫のKindle作品(電子書籍)を選んで、Kindleアプリにダウンロードするだけ。ファイルを変換するなどの複雑な作業は一切必要ない。

 1.Amazonのアカウントに会員登録する

 2.Amazon会員のIDとパスワードを、Amazon Kindleアプリに登録する

 3.Amazonから青空文庫の作品をダウンロードする

 この3つの作業だけで、青空文庫の作品が有料の電子書籍などと同じように縦書き表示で読めるようになる。

▼Amazonのアカウントがない方はこちら
Amazonでの注文には、Amazonの会員登録(アカウント作成)が必要です

Amazonで青空文庫の0円作品を探す方法

 わかりやすい例として夏目漱石の「坊っちゃん」の青空文庫作品を、Amazonで探してみよう。

 Amazonのサイト内にある検索機能で「夏目漱石 坊っちゃん 電子書籍」で探すと、中には99円などの有料のものもある。

 青空文庫の0円作品は↓こちら

坊っちゃん

 表紙の上1/3がベージュ色。
 下の2/3が小豆色で、一番下に小さく「青空文庫」と表示されている。

 Amazonに登録されている「青空文庫」の電子書籍タイプは、全て同じこの表紙。タイトルだけが違う。

 必ず価格も
 Kindle 価格: ¥0
 であることを確認してから「注文を確定する」ボタンをタップしよう。

 あとはKindleアプリで縦書き表示で読むことができる。
 アプリで文字のサイズ、行間、表示方法を変更することもできる。
 ただし「青空文庫」の電子書籍は作品本文のみ。通常の紙媒体の文庫本などに必ずある「あとがき」や「解説」などは無いことをお伝えしておく。


Amazonで読める全ての青空文庫はこちら
↓ ↓ ↓
青空文庫Kindle本

Kindle0円本 夏目漱石「坊っちゃん」

 明治の文豪・夏目漱石の代表作。
 大正、昭和、平成時代に映画化、ドラマ化も何度もされている。

 夏目漱石本人を連想させる主人公が、四国の中学校に数学教師として赴任して繰り広げる騒動と顛末が語られる。

 今の時代でも笑えるエピソードが沢山ある。

 だいたい「暴力は良くないが、主人公の真っ直ぐな生き方は感動する」という読書感想文を書けばよい。

▼私の感想文はこちら
読書感想文|夏目漱石『坊っちゃん』斜め読み

Kindle0円本 夏目漱石「こころ」


 非常に思い「自殺」というテーマを扱った作品。

 「私」は都会人でごった返す夏の鎌倉の海水浴場で「先生」と出会う。
 夏の海水浴場という明るくキラキラした出会いの場面から徐々に、物語は人の「命」や、「裏切り」「後悔」という重苦しいテーマへと移っていく。

 「百年たった今も解決の道はない」と言われ、未だにこの作品の解釈や考察を巡って、様々な議論が重ねられている。

Kindle0円本 太宰治「人間失格」

 太宰治の代表作の一つ。

 私小説形式の文体で書かれているが、太宰が練りに練ってフィクションとして創造した作品。

 東北地方の金満家の末息子・大庭葉蔵が主人公。
 「私」に、小説の題材にしてはどうかとバアのマダムから渡された大庭葉蔵の手記が、物語の中心となる。

Kindle0円本 太宰治「斜陽」

 「人間失格」と並ぶ太宰文学の最高峰と言われる作品。

 敗戦後、華族制度廃止により没落貴族となった母。その娘・かず子。戦争によって心身を蝕まれた弟・直治の一家が没落する様子を描く。

 太宰治と不倫関係の末に子どもを生んだ実在の女性がモデルとなっている。

 没落していく上流階級の人々を指す「斜陽族」という流行語を生みだした作品でもある。

Kindle0円本 芥川竜之介「鼻」

 芥川竜之介の代表的な短編小説。

 長すぎる鼻を気にしている「禅智内供」がどうにかして鼻を短くしようと奮闘する話。

 『今昔物語集』の「池尾禅珍内供鼻語」および『宇治拾遺物語』の「鼻長き僧の事」を題材としている。 

 芥川龍之介の出世作であり、「人の幸福をねたみ、不幸を笑う」と言う人間の心理を捉えた作品といわれている。

Kindle0円本 森鴎外「舞姫」

 森鴎外の処女小説であり、代表的な短編小説作品。
 ドイツ留学した青年と、ドイツの貧しい踊子との出会いと別れを描く。

 森鴎外がドイツへ留学した経験を元に書かれた作品。

 設定は異なるが、ドイツ留学から日本に帰国した森鴎外を追って、日本までやって来たドイツ人女性がモデルになっているという説や、いやモデルはその妹だという説。青年のモデルも森鴎外ではなく、別の人物という説もある。

Kindle0円本 伊藤左千夫「野菊の墓」

 明治期の歌人、小説家である伊藤左千夫の代表的作品。

 15歳の少年・斎藤政夫と2歳年上の従姉・戸村民子との淡い恋を描く。
 政夫は民子との引き離され、二人の結婚も親族から反対され、民子は無理やり別の男性の元へ嫁に行くが・・・・

 昭和の時代には何度も映画化、ドラマ化された。
 民子役は当時のトップアイドルだった山口百恵や松田聖子が演じた。

Kindle0円本 林芙美子「放浪記」


 昭和前期に活躍した小説家、林芙美子の自伝的小説。
 作者本人の日記がとになっているため、前編日記形式の文体で書かれる。

 職を転々とする「私」は、カフェの女給となる。
 大正から昭和初期の「カフェ」とは、今の喫茶店ではななく、クラブやキャバレーの要素があった。そして女給はウエイトレスではなくホステスさんに近い。

 現代では、作品の中の「私=作者自身」は「都市に一人で生活をする女性の先駆け」とも言われている。

 森光子主演で舞台「放浪記」として1961年から2009年まで48年にわたって上演された。
 通算2017回の公演を記録し、これは単独主演舞台の最多上演回数としてギネス記録に認定された。

Kindle0円本 樋口一葉「たけくらべ」

 明治文学を代表する小説家、歌人である樋口一葉の長篇小説。
 明治時代に生まれた日本文学の不朽の名作とも言われる。

 吉原遊郭の遊女を姉に持つ14歳の少女・美登利と、僧侶の息子・藤本信如の淡い恋を描く。

 1985年には解釈を巡って「「たけくらべ」論争」が起こる。

 一葉の作家生活は14か月余り。
 「たけくらべ」を発表した翌年には、24歳と6か月という若さで肺結核により死去している。


 

Kindle0円本 柳田国男「遠野物語」

 柳田国男が明治43年(1910年)に発表した、岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承などを記した説話集。

 鬼の話や幽霊の話、神様、座敷わらし、不思議な動物、今で言うところの超常現象など、ありとあらゆる「遠野周辺に伝わる話」を集めたもの。

 創作された小説でもなく、フィクションでもなく、昔から伝わる不思議な話を紹介するエッセイのようでもあり、記録文書のようでもある。

 正気をなくして、突然母親を鎌で襲った息子の話など、現代にも通じる「事件簿」的な要素もある。

 無くなったはずの曾祖母が姿を現し、着物の裾を引きずりながら歩いて来て「丸き炭取にさわりしに、丸き炭取なればくるくるとまわりたり」という一文は、三島由紀夫の「小説とは何か」の中でも、素晴らしい文章表現の例として紹介されている。

 伝承なので小説ではないのだが、稀代の小説家が唸るような名調子の情景描写が、そこかしこにちりばめられいる作品。

Amazonの電子書籍のサブスク

 無料ではないが、月額980円で豊富なジャンルの本が読めるサブスクもある。

 電子書籍を何冊も読むことができる上に、マンガや雑誌も読み放題。

 全ての電子書籍が読めるわけでは無いが、青空文庫のように「著作権が切れた作品」だけだと非常に限られたものしか読めない。
 サブスクに登録すれば、青空文庫とは比べ物にならないくらい大量の電子書籍が読み放題となる。

▼くわしくはこちら
Amazonの電子書籍サブスクKindle Unlimited

Amazonの電子書籍をさらに読みやすくするアイテム

 Amazonの電子書籍アプリKindleはスマートフォンやタブレット端末で利用できる。

 しかし、ダウンロードした電子書籍をスマホに保存すると容量が減ってしまうとか、スマホでは小さすぎて読みづらいことも。

 電子書籍専用のデバイス「電子書籍リーダー」を使えば、大量の電子書籍が保存できて、目に優しいディスプレイで読書できる。

 スマホのように通知や電話、メールも来ないので、読書に集中できる。

  • URLをコピーしました!
目次