映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の感想

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 2024年7月26日劇場公開の映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の感想です。

 横浜市泉区に7月25日にオープンしたばかりの商業施設「ゆめが丘ソラトス」。
 その中にある10スクリーン・総座席数約1,300席のシネマコンプレックス「109シネマズゆめが丘」で、映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」を鑑賞しました。

 「109シネマズゆめが丘」の感想と合わせて、「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の感想もお伝えします。

目次

シネマコンプレックス「109シネマズゆめが丘」の感想

 関東初の最新スペック版3面ワイドビューシアター「ScreenX」や、関東初の常設キッズ向けシアター「KIDS CINEMA」が話題のシネコン「109シネマズゆめが丘」。

 ただし今回は、スタンダードなタイプのシアターで鑑賞しました。中心2列に「エグゼクティブシート」という特別仕様の座席がありますが、その後ろの一般席で鑑賞。

 客席は従来の映画館より傾斜がついている印象で、そのため前の座席があまり気にならず、ストレスなくスクリーンを見ることができました。前の座席との間隔もゆとりがあって、一般席でもゆったり座ることができました。

 また、売店でポップコーンを買って行きましたが、飲み物やフードを乗せて運べる専用のトレーがあって、それを座席の専用のホルダーに固定できます。今どき、どこの映画館でもその程度の設備はあるかもしれませんが、ドリンクホルダーとかあるだけで、安心感があります。

 新築のため若干の「新築の建物」にありがちな建材のニオイがしました。私は気にならないけど、新築臭というか、化学物質臭みたいなニオが苦手な方は気になるかも。

 チケットはオンラインで予約して、クレジットカードでオンライン決済しました。メールアドレスに送られてくるURLにアクセスすると、二次元バーコードが表示されます。スマホ画面にその二次元バーコードを表示して、入口の読み取り機にかざすだけで入場できるので、チケットレスで利用できます。

 ショッピングゾーンやフードコートも充実している「ゆめが丘ソラトス」。予想よりずっと大きな施設でした。お買い物と映画とお食事がすべて一箇所で済むから、1日過ごせます。

 屋上には遊具のたっぷりある遊び場があり、クーラーの効いた館内にもキッズスペースがあるから、小さいお子さんも楽しめます(年齢制限あり)。

 トイレも清潔感がありました。平日だったからというものあるけど、映画のあとトイレが混雑するようなこともありませんでした。

「109シネマズ」で映画を安く観る方法

 109シネマズには「毎週月曜日 2人で3,000円」という割引サービスがあって、それを利用しました・・・・が、よく考えたら通常料金が「一般2,000円」で「中学生・小学生1,000円」。

 中学生の我が子と二人で観たので、通常料金でも3,000円。なんの割引にもなっていませんでした。得した気分になっていた自分が恥ずかしい・・・。

 実は最初、別の場所にある「イオンシネマ」に行く予定でした。

 イオンシネマには「55歳以上なら毎日1,100円」という「ハッピー55」サービスがあるので、二人で2100円で観られる。ところが行こうと思っていたそのイオンシネマが「空調設備の故障」で、冷風機と扇風機で対応するが、場合によっては上映中止もありだと告知されていて、「この猛暑に、そりゃないよ」と、行くのをやめたのです。

 「毎週月曜日 2人で3,000円」という割引サービスがあるならということで、ゆめが丘ソラトスの109シネマズに決めました。

 ところが、映画を見終えて帰宅してから知ったのですが、「ゆめが丘ソラトス」の入口で無料配布されている開業特典の「SPECIAL COUPON BOOK」の中に、109シネマズの割引クーポンがあったんですね!

 クーポンで一般料金が2,000円から1,300円になるので、実質、子どもと合わせて2,300円で観れたことに!なんだ、知らなかった。

 700円も余分に払ってしまったよ。

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映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の感想

 もっと、ふざけたギャク満載のストーリーかと思ったら、ラストに意外とまじめなシーンがありました。
 ただ、私としてはあの「ありがたいお言葉」のシーンは、いらなかったんじゃあ・・・・と思いました。

 「歴史上の偉人たちをAIホログラムで復活させて最強の内閣をつくる」というコンセプトの映画です。
 映画の宣伝で、某ラジオ番組に出演者の方が出ておられましたが、その時、
「ストーリー的には政治色強めですか?歴史色強めですか?」
 と質問されていました。

 出演者の方がなんと答えていたか聴き逃しましたが、政治色も歴史色もいずれも「弱め」のストーリーです。

 ストーリーの中で、復活した偉人それぞれの「恨み」の部分は、AIプログラム上で操作されて感じないような設定になっているという筋書きです。「恨み」を感じてしまったら、最愛の息子を最終的に家康に滅ぼされた秀吉は、家康を恨みそうなものですが、そういった本筋と無関係のゴタゴタはあらかじめ予防線を貼って回避されています。

 ストーリーの中には元ネタを連想するようなモチーフも多々出てきます。信長のパレードって、これはあの、キムタクが実際に岐阜でパレードした時のアレみたい・・・とか、秀吉が歌い踊る様子がSNSでバズるって、これは「マツケンサンバ」的なものかしら・・・とか。

 私はもっとそういった小ネタがあってもよかったと思うのですが、途中から偉人同士が対立したり、現代の日本を見て真面目なことを言ったりと、ちょっと後半、ギャグ映画なのか真面目な政治パロディなのか、よくわからなくなっていきました。

 そりゃ、歴史上の偉人が復活したら、
「今の日本は・・・・」
 的なお説教を言わせたいのはわかるけど、もっとさっぱりした終わり方で良かったかな。

 偉人のお説教より、坂本龍馬が新人テレビ局員・西村に言った、黒船が来た時はワシらもその先の展開がまったく読めず、突然の出来事で、まさか幕府を転覆することになるなど思っていなかった。自分にそんな力があるとは思わなかったが、何もないところから努力を重ねて、到底無理だろうと思われた倒幕を成功させた・・・的な言葉のほうが胸に刺さりましたね。

 あとなぜか、新選組まで。
 コロナ禍で営業自粛を要請された「夜の街関連」で見回りを担当するのが、土方歳三と新選組の方々。
 ここまでくると大河ドラマ好きの「あるある」遊びです。
 山本耕史のお約束のセリフ「待たせたな」は逆に、こんなギャグ映画で使っちゃダメ。大河で三たび、聴きたかったセリフよ。

 ところで、劇場内が一番ドッとわいたのは、小籔千豊さんの「ミヤネ屋風」ワイドショーの場面でした。なにかと「偉人内閣」をイジる立ち位置のミヤネ風小籔千豊。もちろんセリフとして言っているだけなんだけど、ミヤネ屋終了後は「小藪屋」が始まっても違和感ないなあ、なんて思った。

 観客の年齢層は私も含めてかなり高め。私は中学生の我が子と観たけど、会場にいた一番若い人って、うちのコを除いたら茶髪の男女(推定20代前半)2名だけだった。あとは全員、私も含めて50代以上の歴史好き、大河ドラマ好き風の老男女(若がいない)だった。

 もっと若い人にも観て欲しい映画だけど、秀吉の「心・配・ご・無・用」のセリフを聴いて「懐かしい」と思ったり、徳川吉宗役の高嶋政宏を弟の政伸と一瞬見間違えて「竹中直人と高嶋政伸も久々の共演か・・・・・て、違う、お兄さんの政宏だ」と思ったりするのは、1996年放送の大河ドラマ「秀吉」をリアルタイムで観ていた者でないとわからないから、そうなると観客は必然的にシニア層になるわね。

 監督は「テルマエ・ロマエ」「翔んで埼玉」の武内英樹さん。ほぼ同世代。
 「翔んで埼玉」並にもっと、吹っ切れてもよかったと思うけど、最後小ぢんまりまとまって尻すぼみだったのが残念。

 原作本のAmazonレビューを見たら「★5では到底足りない」とか「久しぶりに読み応えのある書籍」「 みんなの必読本だ!」などの激賞コメントも多々ある。このコメント主が実写化された映画をみて、がっかりされていないだろうかと心配になる。

 原作本のほうが、面白そうだと思ってしまった。

 ちなみに、映画のオープニングに流れるのは、ドラマ「大江戸捜査網」のテーマソング。

 雰囲気にマッチしてかっこいいけど、私はこの曲を聴くと放送当時の70年代80年代のことより、後にテレビ東京で真夜中(深夜2時ころ?)に再放送されていた90年代を思い出す。トランペットの音色がパーパーパー♪プープープー♪パーパッパラパーパー♫と聴こえてくると、
「やばい、もうそんな時間?早く寝ないと」
 と条件反射してしまい、眠くなるのであった。


もしも徳川家康が総理大臣になったら 単行本(ソフトカバー)

「もしも徳川家康が総理大臣になったら」原作と映画の違い

 「もしも徳川家康が総理大臣になったら」は原作小説の他に、コミカライズされた漫画バージョンがあります。


もしも徳川家康が総理大臣になったら―絶東のアルゴナウタイ― 1 (ヤングチャンピオン・コミックス)


 その『もし徳』コミックの新作読切を、大判印刷で展示するという「特別漫画展」も鑑賞してきました(無料です)。


 この漫画展で気付いたのですが、一部原作の登場人物と、映画の登場人物に違いがありました。

 例えば、映画では文部化科学大臣は観月ありさ演じる紫式部でしたが、原作では菅原道真だった。文部科学大臣が紫式部って、なんかしっくりこないなと思いました。今ちょうど大河ドラマで話題になっているので、映画版では紫式部を登場させたかったのでしょう。

 また、法務大臣も原作では大久保利通ですが、映画では長井短さん演じる聖徳太子でした。

 さらに、漫画展では私の好きな歴史上の人物、伊達政宗も描かれている。

 調べると、原作では防衛大臣が伊達政宗。映画には防衛大臣は登場しないので、伊達政宗も出てきません。渡辺謙さんあたりに演じてほしかったですね(無理だろ)。映画なので、時間的制限もあって、削らないといけなかったのでしょうね。

 原作と映画が全く同じでは、原作読んだから映画観ないとか、映画観たから原作はもういいとなるところを、微妙に変えることによって、私みたいに、
「だったら原作も読もうかしら・・・」
 となる効果も狙ったのかも。

 個人的には聖徳太子や徳川綱吉をカットするか、坂本龍馬の出番をもっと短くしてでも、伊達政宗を出してほしかったな。


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