サナ活|高市首相のバッグは濱野皮革工藝と傳濱野どっち?
話題となっている、高市首相が使用している黒革のバッグに関する情報です。
「サナ活」「サナエ売れ」と言われ、同じ物を求める人が殺到。
製造元の老舗バッグメーカーは公式オンラインショップに「お詫び」として、出荷が遅れることを伝えている。
高市早苗のバッグのブランドと商品名は?
「早苗バッグ」として注文が殺到しているのは、
ブランド名 濱野皮革工藝(はまのひかくこうげい)
商品名 グレース ディライトトート
通販サイト 濱野皮革工藝商品番号 09-63784
通販サイトに掲載された「お詫び」には、
「現在6月末の出荷予定」
とあり、2025年11月に注文しても、出荷は2026年6月頃であることを告知しています。
さらに予約できるのも「ブラック×ゴールド」「ブラック×シルバー」の2色のみ。
本来はアイボリーやレッドなど、この他にもカラーバリエーションがあるのですが、在庫切れになっており予約もできない状態です。
そっくり?傳濱野「Amanda(アマンダ)」とは?
しかし、早苗バッグをリサーチしているうちにそっくりなバッグを発見。
それが傳濱野(でんはまの)というブランドの「Amanda(アマンダ)」。
一部では「高市首相が愛用しているバッグはAmanda」という情報まで。
これは間違いで、濱野皮革工藝の公式サイトにもはっきりと「各種SNS、ニュースサイトなどで第104代首相が、当社バッグをお持ちの写真が取り上げられております。」と明記されている。
しかし似ている・・・というか、ほぼ同じ。
社名(ブランド名)も似ている。
この2つの関係は何なのか?
うっすらとわかるのは「キタムラ」や「一澤帆布」でもかつてあった、創業一族の分裂騒動なのか。
バッグメーカー濱野皮革工藝と傳濱野の違いは何?
高市早苗氏が愛用の濱野皮革工藝・グレース ディライトトートのサイズは
縦 29cm
横 36cm
マチ 13cm
重さ 700g
傳濱野のAmandaのサイズは
縦 28.5cm
横 37cm
マチ 12cm
重さ 850g
数センチだけ傳濱野の方が小さい。
重さは、部品が多いのか、革が重厚なのか傳濱野の方が150g重い。
全くの余談だが、700gも800gもあるバッグなんて、電車通勤の一般人では重くて使えない。仕事用バッグなら最低でも500gが限界。
こんなに重いバッグ、自動車移動が基本の人でないと、肩が凝ってしょうがないだろう。
見た目も画像で比較してみた。
取っ手の部分や、口を止めるベルトの金具など、本当にデザインがそっくり。

濱野皮革工藝と傳濱野。
この2社、やはり元々はひとつの会社だった。
一度は経営難となった濱野皮革工藝。
やむなく他社に買収され、某企業の子会社となった。
細かいことを言うと、最初は山野愛子の関連企業、株式会社ヤマノホールディングスの子会社であった堀田丸正が買収。その後株式会社トライアイズに売却され、さらに株式会社UKETUGIに売却。
子会社化されたことで自分の思うようなバッグ作りができなくなった創業家の社長は独立。
そして生まれたのが「傳濱野」。
つまり、濱野皮革工藝は企業買収によって完全子会社化されたブランド。
創業からの理念やセンスを継承しているのは傳濱野ということになる(のか?)。
しかし、そもそも濱野皮革工藝の経営難の理由が「こだわりの品質を堅持したため」とも言われていることから、袂を分かったのちも、こだわりの品質を継承する傳濱野の今後が心配される。
おそらく子会社化された濱野皮革工藝のバッグは、品質と、利益とのバランスが取れているのだろう。
だから早苗バッグと言われる「グレース ディライトトート」にも、136,400円という価格設定がなされている。
驚くべきは傳濱野の「Amanda」。
濱野皮革工藝とほぼ同等なのに価格が68,200円。
ちょうど半額。
あえてそうしているとしか思えない。
これは濱野皮革工藝の値段が高すぎるのか、傳濱野が採算度外視なのか。
いずれにしても、わたしだったら品質的にも、価格的にも、傳濱野のAmandaでいいや、と思う・・・が、すでにそういう人も多いみたいで、傳濱野のAmandaも全色売り切れている。
【傳濱野】手にした瞬間、すっと背中が伸びる。クラシカルなA4お仕事トートAmanda(アマンダ)
傳濱野の公式通販サイトでは、Amandaの一部のカラーなら「11月中のお届け」となっているが、これも早くも完売しているかもしれない。
濱野皮革工藝の経営に創業家が復活
創業家は独立・・・と思っていたら、濱野皮革工藝の公式サイトに、
「今月1日、濱野家が濱野皮革工藝に参画できることになりました。」
との「ご挨拶」が掲載されている。
「今月」とは2025年10月のこと。
「ご挨拶」によると、
「濱野皮革工藝の資本を縁あって買い戻させていただけることになりました。」
とのこと。
さらに「軽井沢工場の職人」という、かつての濱野皮革工藝の製造を担当していた人々が「仕事が一緒にできる事となりました」という。
つまりは、濱野皮革工藝は一度は第三者の子会社となって創業家から離れたが、創業家が買い戻したということ。
ただし「ご挨拶」に記名がないので、買い戻したという創業家の人物が、一度は飛び出した傳濱野の社長なのか、それとも傳濱野とは関係のない創業家の誰かなのか、そこがいくらサイトを確かめてもわからないので、関係者ははっきりと挨拶文に記名していただきたい。
詳細は公式サイトへ
👉️ 濱野皮革工藝「ご挨拶と資本について」
いずれにしても、早苗効果でブランドの経営が安定することを祈ります。
全然関係ないけど、京都の「一澤帆布」が相続問題で分裂した時、私は継承者と言われている信三郎さんを応援しようと、京都まで行って必死で「信三郎帆布」を買い漁った。
せっかくの老舗や名品が相続問題、継承者問題で揉めて、分裂するのを見るのは悲しい。
良いもの、すばらしいものを残していくためには、売る側だけでなく買う側も努力していく必要がある。
高市首相の愛用バッグも、そういった意味では大きな存在価値があったのではないか。

