訳あり不動産専門買取「ワケガイ」に実家を処分してもらった実話

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 訳あり不動産専門買取の「ワケガイ」で実家を処分した「実家じまい」の話です。
 訳あり不動産専門にお願いするくらいですから、実家は「訳あり」の、ありありの、物件でした。

 約2年前、弁護士名義の書類が届いたことから、話は始まります。
 速やかに実家を相続してほしいという内容でした。

実家が訳ありの事故物件になった理由

 実は、実家はおよそ45年にわたって相続手続きされないまま、親族間でもめていました。

 詳細を書こうとしたのですが、ものすごく長い話になります。
 45年にもわたって、もめにもめた「誰が相続するのか」という文字通りの骨肉の争いの不動産でした。

 そして事実をここに書くのはあまりに忍びないので、あえて「事故物件」であることだけを記しておきます。
 つまりは、母が亡くなったこと。それが自宅だったこと。その時の状況など、詳細は書けませんが、事故物件にならざるを得ない亡くなり方だったのです。

 結局その45年の間に家屋は老朽化。
 ほぼ不法占拠に近いかたちで住み続けていた叔父の収集癖により、ゴミ屋敷化。

 時々テレビなどで特集されているような、ゴミだらけの家です。
 庭には謎の家電や家具の廃棄物が大量にあり、庭木や雑草も伸び放題。
 家の中はもう何年も、叔父以外の人は入ったことがないので、どうなっているのかすらわからない状態。

 親族間でも「あの家はどうすればいいのか」という悩みの種。

 そもそもは私の母の名義の不動産なので、叔父が出て行くとか、相続を諦めた時には、私と弟にゴミ屋敷の片付けの責任が回ってくるのです。

 そしてついに、懸念していたその時が・・・・

 叔父はおよそ5年前に亡くなりました。

 叔父といっても正確には血の繋がりはありません。
 母の、妹の、元夫だった人です。
 母から見たら「義理の弟」にあたる人。
 実家の相続のことでもめたことから、母の妹とは離婚していたので、もはや他人に近い訳です。

 亡くなったという連絡を、いとこから受けて、叔父が相続権を主張していた実家はどうなるのだろうかと思いつつも、面倒な気持ちが先立って、放置していたのです。

「相続財産清算人」の弁護士からの手紙が届く

 叔父が亡くなる前から、どうやら実家は空き家になっていたとあとで分かりました。
 実は内部も激しく崩壊していて、住める状態ではなかったのです。

 「相続権は俺にある」と主張し続けていた叔父が亡くなったことで、ようやく正規の相続手続きが開始され、私と弟が相続することになりました。

 遠方のため直に見に行くことができず、地元の不動産業者に鍵を送って調べてもらったら、
「庭のゴミもひどいけど、中も崩れています。どうやら雨漏りがひどいようで、そのせいで2階の床が腐って崩落して、人が住める状態ではないです」
 と。

 ただでさえゴミ屋敷の事故物件なのに、2階の床は崩落しているとなると、不動産価値は0に近い。
 土地はともかく、家屋は解体するしかないようでした。

 叔父がずっと住み続けていると思っていたら、叔父も数年前にそこを出ていた。
 不動産業者の話では、屋根にも穴が空きすきま風がひどいから、温かい季節はまだしも、真冬や真夏はとても住めないだろうとのこと。
 叔父は別の場所に家を借りて住んでいたらしい。

 叔父も出て空き家になった間に、庭木がどんどん伸びて、公道や隣家にも張り出していました。
 庭の木やゴミをなんとかしてほしいという近隣住民からの苦情が行政に行って、家庭裁判所から選任された「相続財産清算人」となった弁護士が私を探し当て、
「すみやかに実家の相続手続きをするように」
 という連絡をしてきたのでした。

 相続放棄もできたのでしょうか。
 「相続財産清算人」の弁護士の話では、本来の相続放棄は相続の開始があったことを知ったときから3か月以内。
 母が亡くなったのは45年前だから、その間の45年間に親族の間であったごたごたを説明して、相続放棄を今から主張するには手続も費用も複雑になると言われ、諦めました。

 結局、行政書士を見つけて私名義で相続登記。
 弟もいますが、行政書士の話で「すぐに処分するなら、名義人は一人のほうが簡単」とのことだったので、私名義にしました。

「とにかく相続して、たとえ数万円でもいいから、すみやかに売却しよう」
 という計画でした。

事故物件の実家がまったく売れない

 早速地元の不動産業者に査定してもらうために鍵を送ったら、上記のようにひどい状態であることが判明したのです。

 それでもその時点で、不動産業者いわく「古家付き土地」として200万円で売り出せるという話でした。

 最低条件として、家の中と庭のゴミの処分と、庭木の手入れは必要と言われました。
 不動産業者に紹介された片付け業者に作業を依頼して、かかった費用が75万円。
 それでも「200万円で売れたら、回収できる」と思っていました。

 ゴミは片付けた、庭木は伐採した。
 土地面積は約70坪。
 新幹線「のぞみ」も止まる最寄り駅まで徒歩25分。
 駅から最寄りの空港まではバスで30分。
 最寄りのインターチェンジまで車で5分。
 好立地とまでは言えないが、新幹線の駅まで徒歩圏内の場所。
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 決して悪い条件ではないと思ますが、まったく売れませんでした。
 過疎地ではありませんが、人口が減少傾向の地方都市です。

 結果的に、1年半にわたってまったく買い手がつかづ、その間に固定資産税の支払いが2回。
「また庭木が伸びているから、伐採してほしい」
 という行政からの指導が1回。

 いったい維持費に今後、いくらかかるのか。
 しかもこちとら、45年前に実家を出てから、全く無縁。見たことも、入ったこともない。
 私自身はGoogleマップのストリートビューでしか、実家の現状を確認していません。
 そんな過去にも、これからも、住む可能性も限りなく0に近い不動産に、固定資産税や維持費を何万円も払えるほど、私も裕福ではない。

 すぐに買い手つくとは思っていなかったけど、1年半たっても売れる気配がないとなると、別の手段を探すしかない。

 そこからネットで探して「事故物件買取」や「事故物件専門」の業者に手当たり次第、連絡を送りました。

全ての事故物件買取業者に費用が発生すると言われた中の最安値

 事故物件買取業者はネット検索すると沢山あります。
 どこも「驚きの値段で買い取ってもらった」などの、利用者の感想がサイトに紹介されています。

 私も最低でも200万円、無理なら100万円、50万円でもいいから買取ってほしいと思って問い合わせしました。

 しかし、状態を説明すると、どこの事故物件買取業者も、
「その場合、買取はできかねます。逆に費用が発生してしまうでしょう」
 とのこと。

 細かく土地面積や間取り、現在の状態などを伝えて査定してもらうと、ある業者は費用が100万円、ある業者には費用が150万円と言われました。

 売れないばかりか、処分費用がこのうえ100万円以上かかるなんて・・・・

 ゴミの片付けに75万円かかったと書きましたが、この他にも、
・滞納されていた固定資産税に35万円
・行政書士の相続手続きに30万円
・2年間の固定資産税が10万円
 と、トータル150万円もかかっています。
 
 さらに上乗せして100万から150万の費用がかかるなんて、さすがに無理。

 そんな時です、
「処分費用50万円で引き取ります」
 と言ってくれた唯一の事故物件買取業者が 【ワケガイ】 でした。

「本当に?怪しくない?他社はどこも100万円以上かかるという話なのに」
 と思って、疑ったくらい。

ワケガイにお願いして正解だった

 本当に大丈夫なんだろうか、半信半疑のまま、ワケガイにお願いすることに。

 やり取りは担当者との電話とメールのみ。
 郵送でこちらから実家の鍵を送ったり、不動産の書類を送ったりの作業はありました。
 
 地元不動産業者では1年半かかっても売れなかった実家。
 ワケガイでは3ヶ月で解決しました。

 正式に依頼したのが2025年の5月。
 8月の末には不動産登記の「所有権移転」が完了しました。

 50万円は払いましたが、これまでにかかった150万円を思うと、安いとすら思います。

 もしかしたら、ゴミの処分に75万円払う必要すらもなかったのかも。
 地元不動産業者の「まずはゴミの片付けをしましょう。そうすれば200万円で売り出せるでしょ」という口車に乗せられて75万円払ったことが逆に悔やまれる。

 ゴミ屋敷のままなら逆に、50万円の費用ではすまないかもしれませんが、最初から売却を諦めて、事故物件買取業者にお願いすればよかったと思います。

 実家が売れないことよりも、近隣住民からのクレームが怖かった。
 また庭木のことや、空き家のことで行政指導があったら、さらに出費がかさむ。
 さらに、何よりも怖いのは火事や家屋の倒壊でした。

 登記の名義人は私名義からワケガイの関連企業の名義に変更されました。
 これでもう住んでもいない家の固定資産税も払う必要がなく、住んでもいない家の庭木の手入れもしなくていい。

 ワケガイさんには心から、感謝しています。

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実家処分の参考文献 松本明子「実家じまい終わらせました」

 結果的には実家は売れなかったが、非常に参考になった本がある。

 タレントの松本明子さんが、実家を処分された実話を紹介した本「実家じまい終わらせました」。

 もちろん松本明子さんのご実家は事故物件ではない。
 ただうちの実家と似たような地方都市の、築年数の古い一戸建て。

 何百万もかけて水回りのリフォームなどされて、八方手を尽くしてもなかなか売れなかった松本明子さんの実家。

 しかし、とある方法で救世主が現れ、結果的に買い手がついたという話。
 実家を処分するなら、とても参考になる本。