細木数子の養女となった娘(姪)の最終学歴とその夫の職業

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「あー、面白かった」
 観終わった直後の私の感想はそうだった。

 しかし、これだけでは終わらない。
 「あの細木数子の自宅のロケ地、どこだろう」から始まって、私ひとりの「今頃来た細木数子ブーム」が始まった・・・・

目次

「地獄に堕ちるわよ」参考文献『魔女の履歴書』の感想

 まず「地獄に堕ちるわよ」の参考文献となっている本。溝口敦の『魔女の履歴書』を早速読んだ。
「実話は、どうだったの?」
 が知りたいからね。

 ドラマ以上に、面白い。読みだしたら止まらない。「それから、それから」と1日で読み終えた。事実は小説より奇なりで、こっちの方がドラマの何倍も面白かった。
 「細木数子なんて、大嫌い!」という人ほど、読んでほしい。

 全体としては「女やくざ」と細木数子を指摘し、どれだけの「黒い交際」があったのかを詳細に書いている。

 しかし、私が驚いたのは細木数子が訴えられたのは平成5年の訴訟1件だけで、しかも後にその訴訟は取り下げされているという点。
 もっとあちこちで、彼女の霊感商法まがいの商売が問題になっているのかと思った。意外・・・と言ったら変だけど、訴訟1件というのは少ないと感じた。

 よほど売れているんだろう、Amazonではずっと文庫版は「在庫切れ」になっている。私は電子書籍で読んだ。

細木数子「黒い交際」は実際にあったのか?

 最初から「虚構」のドラマとは違う。
 ドラマでは戦後の焼け野原で、貧しいおでん屋を家族で経営。数子はいつも飢えており、その飢えや貧しさが、のちの細木数子の「強慾」「貪欲」につながったような描き方だ。

 事実は全然、そんなんじゃない。

 実家は渋谷の百軒店に3軒も店を持っていた。そのうち2軒を戦後売り払い、残った1軒で「表向きはおでん屋」を営みながら、裏では別の家業でしっかり稼いでおり、稼ぐ手段はともかくとしても、数子は貧しくなんかなかったはずだ。

 父親は終戦間際に亡くなっているが、その時点で70歳。おそらく戦時中も、体は弱っており、稼げてはいなかったのだろう。その反面、数子の母親が商売上手だったに違いない。

 父親の死後にも、母親には3人のパトロンがいたと「魔女の履歴書」にある。ドラマの中で富田靖子が演じていたような、気弱そうな影の薄い女性ではななかったようだ。

 著者の溝口敦は「日本における組織犯罪問題の第一人者」と言われているだけに、いわゆる「暴力団」の世界に精通している。

 細木数子と暴力団との「ずぶずぶ」の関係が、これでもかというくらい書かれている・・・・・・が、それを読んで、
「細木数子、ひどい女だ!」
 という気持ちにはならない。少なくとも、私は。

 女が金を儲ければ、いつの時代であれ「悪の手」が伸びてくる。事実細木数子も、詐欺にあって大金を騙し取られている。巨万の富を得たら、どうしたって「用心棒」が必要になるのだろう。

 「すっ堅気」て言葉、どこで私は覚えたのかな・・・。

 間違いなく山口洋子の本だろう。

 「座っただけで、チャージ料ウン十万円」と言われる、今はなき銀座の「超」高級なクラブ「姫」のママが山口洋子だ。山口洋子の本を沢山読んだけど、よく「すっ堅気のOL」なんて表現が出てきたっけ。

 そんな伝説の銀座のクラブのレジェンドママだった山口洋子も、安藤組の組長・安藤昇の愛人だった。ヤクザにもね、いいヤクザと悪いヤクザがいるんですよ。

 ヤクザと付き合いがあるから即「悪い奴だ」てのは、世知辛い世の中になったものだ、と思う。

 細木数子がヤクザと「黒い交際」があることを理由に、表舞台から消されるんだとしたら、山口洋子や美空ひばりや高倉健はどうなんですか?一昔前の芸能界なんて、皆、大なり小なり、裏社会のお世話になっているはずでしょ。

 娘の細木かおりさんが「黒い交際?ないない、まじで、ないから」とインタビューに答えている動画を見た。
 動画は→【細木数子の娘】細木かおり「許可なかった」"地獄に堕ちるわよ"はノータッチ

 かおりさんが言いたいのは「テレビに出ている当時に、黒い交際はなかった」ということだ。

 しかし「魔女の履歴書」を読めば、沢山の〇〇組何代目組長だの、〇〇会総長だのといったキーワードが大量に出てくる。中でも「地獄に堕ちるわよ」の中で生田斗真が演じた暴力団総長・堀田雅也は実在の「小金井一家総長・堀尾昌志」がモデルとなっており、ほぼ実話どおりだ。

 堀尾昌志は30年近くにわたって細木数子の「内縁の夫」だった。
 一時期、細木数子と遠ざかっていた時期もあるが、1992年に64歳でなくなる直前も細木数子の京都の豪邸で静養していたという。
 最後は墓地まで、細木家の隣につくったというから、細木数子はよほど堀尾昌志に惚れ込んでいたのだろう。そこまで惚れた相手なら、隠す必要もない。
 「魔女の履歴書」には実際の堀尾昌志の若い頃の写真もある。生田斗真というより、カンニング竹山タイプのガッチリむっちりだ。細木数子の好みのタイプがよくわかる。

 この他、「魔女の履歴書」には刑務所慰問の驚きの「荒稼ぎ」も詳細に書いてある。
 細木数子が島倉千代子の後見人だった時期に、暴力団と組んで刑務所慰問で稼いでいる。
 本来、刑務所の慰問はボランティアで、たとえギャラが払われたとしても15万円程度。ところがここに暴力団が加わると、数千万円単位での大金が動く。それを細木数子は島倉千代子を使って「荒稼ぎ」していたという。

細木数子はどうやって占い師になったのか?

 私が一番知りたかったのは、
「細木数子はどうやって売れっ子の占い師になったのか?」
 だ。

 「地獄に堕ちるわよ」では、金づるだった島倉千代子との縁が切れたあと、占いに興味をもった数子が、独学で占いを勉強する。数子は普通なら10年はかかる占いの勉強を、1年で収めたという。

 自分のお店で客を実験台として占って手を応えを感じたあと、あっさり占い本を出版。本はあっという間にベストセラーになって「占い師・細木数子」が世間に認知される。そこから先はもう「占い師」としての細木数子の爆進が始まる。

細木数子と占い師・神煕玲の本当の関係は?

 実話では数子の元から島倉千代子が去ったあと、「勝手にしやがれ」と仮題をつけた自叙伝・半生記を出版したかった細木数子。このあたり私の個人的な解釈としては、数子には、作家としても売れ始めていた山口洋子に嫉妬や憧れがあったのかもしれない。

 山口洋子の最初の本「半ダースもの情事」が世に出たのが1981年。細木数子の最初の占いの本はその翌年に出版されている。銀座のクラブをかつては3軒も経営していた細木数子だ。同じような身の上の銀座のクラブのママである山口洋子が本を出して、話題になるのなら「あれくらいなら、私にだって書けるわよ」と思った・・・・んじゃないか。

 「魔女の履歴書」に、山口洋子のことは出てこない。山口洋子憧れで、細木数子が自叙伝を書こうとしたというは、私の勝手な推測にすぎない。

 「魔女の履歴書」によると、数子は自作の原稿を出版社に持ち込んだが「これじゃ出せない」と出版社社長が判断した。つまり、自叙伝としての魅力や文才はなかったのだろう。
「あんたは占いをやるそうじゃないか。いっそ占いの本でも出せばいい」
 出版社社長は、自叙伝を出したくないばかりに口実としてそう言ったまでだった。

 出版社社長が苦し紛れの逃げ口上で言った「占いの本」が、その後の細木数子の人生を変える。

 当時、細木数子の店(赤坂のディスコ「マンハッタン」)では神煕玲(じんきれい)という占い師が雇われて、店のサービスとして片隅で客相手の占いをやっていた。やがて神煕玲は店から手を引いたが、細木数子は自分の店で、神煕玲の見様見真似で素人占いを始める。

 出版社から「いっそ占いの本でも出せば」と言われた細木数子は、すっかりその気になって神煕玲から占術の資料を借り出し、本当に占いの本を出版してしまったのだという。

 しかも神煕玲と細木数子の関係は、細木数子の内縁の夫「堀田雅也」つながりだった。

 細木数子の内縁の夫だった小金井一家・総長の堀尾昌志。その親分が小金井一家四代目の田中松太郎。松太郎の長女が神煕玲なのだ。つまりドラマ上でざっくり言うと、生田斗真の親分の娘が占い師だった。

 神煕玲は1954年に師事した「0学占術」を皮切りに、30年以上にわたって「真気学」「算命学」「四柱推命」など、占いを学び続け、極めている占い師だった。細木数子はその神煕玲がまとめた占いの資料を「自叙伝を書くための資料にしたいから」と言って借りて、出来が上がったらその本は、自叙伝ではなく占いの本だったという。「魔女の履歴書」にはそのあたりが、神煕玲のインタビューで語られている。

 さらに、占いの本は出版社の社員が二人がかりで手助けしたというから、細木数子が最初に出版した占いの本、ごま書房『六星占術による運命の読み方: あなたの運命は12年周期で揺れ動く』は、占いの素人が見様見真似で書いた、デタラメの占い本ということになるらしい。
(当初、最初に書いた本はごま書房『六占星術による運命の読み方』―あなたの人生は12年周期で揺れ動く と書いたが、注文した古本が届いて確認したらこれは2冊目だった)。

細木数子が最初に出版した占いの本
細木数子が最初に出版した占いの本

届いた。
詳細は細木数子さん「ごま書房」最初の本と2冊目の本

 とても不思議なのは、そんな「なんちゃって占い師」が書いたデタラメの占いの本がベストセラーになったことだ。なぜそんなに、細木数子の占い本は売れたのか。何が、その他の占いの本とは違ったのだろうか?

 「魔女の履歴書」によると、細木数子の最初の本「六占星術による運命の読み方」は70万部のベストセラーになった。同じごま書房から出したもう1冊の本と合わせて、最終的には200万部も売れたという。

 本が200万部も売れたとなると、大先生である。

 そこから先は「あの200万部の大ベストセラーの占いの本を書いた占い師」という肩書で、なんだってやれる。

「細木数子というのは神煕玲の占いの資料をパクって六占星術という本を書いた、悪い女だ」
 現在ではそう言われている。では神煕玲の本はなぜ細木数子ほど売れないのだろう。「こっちが本物」という真実が伝わったとしても、世の中は求めていないらしい。とても不思議だ。

 現実と虚構のあいだにこそ「真実」がある・・・・みたいなことを言ったのは、寺山修司だけど、細木数子の占いも「虚構」だったと思う。そして30年以上にわたって占いを極めていた神煕玲の占いこそ「真実の占い」だったのだ。

 ところが人間というのは、100%の真実を受け付けないらしい。「水清ければ魚棲まず」の言葉にも似て、本物の占いは人を恐れさすのか、敷居が高いのか、遠ざけられてしまう。

 どこか嘘くさく、外れてばかりの占いの方が、人に愛させるということか?

 結局、細木数子の「六占星術」というのも、本物の占いを元にしたエンターテインメントなのかもしれない。そして、本物の占いよりも、世の中は「エンターテインメント」が好きなんだろうか?

 どこかで虚構が混ざっていると感じつつも、それを受け入れる。そしてそれを体現している細木数子という人物がウケたのも、皆どこかで「虚構」と知りつつも、楽しんだだけのことだ。

 ある時期からは「ベストセラーの占い師」から拍車がかかって「お金持ちの占い師」になった。
「あんなにお金を儲けたのだから、あの人の占いのとおりにすれば、自分も儲かるかも。お金持ちになれるかも」
 というプラシーボ効果はすさまじい。

 言っていることが多少変でも、自然治癒力のようなものが引き出されて、
「先生のおかげで、幸せになれました!」
 という人が急増したことだろう。

細木数子の娘・細木かおりの最終学歴とかおりの夫の職業

 いろいろと気になって、細木数子関連の動画などを観た。
 細木数子の公式サイトでは「細木数子TV」と題して、沢山の動画が公開されている。

 2017年頃までは、細木数子さんもお元気だった様子が動画からわかる。

 また最近のYouTubeやInstagramでは、六占星術の継承者となった細木数子の娘・細木かおりが活発に活動されている様子がわかる。

 面白いので「細木数子TV」も何個も観た。サイトの会員限定もあるが、無料公開されているものもある。

 そして驚くのは「カンニング竹山」が、ガッツリ細木数子に食い込んでいることだ。かなり細木数子に気に入られている様子の竹山さん。上にも書いたが、細木数子が長年連れ添った内縁の夫・堀尾昌志は、体型や雰囲気がカンニング竹山似だった。

 例えば無料公開されている『帰ってきた細木数子の料理番組』。カンニング竹山と細木数子が二人で料理する動画。
 料理上手な竹山さんを見て、細木数子が言う。
「いいね、こういう御主人いたら。まるた、料理少し勉強しなさいよ」
 その時、細木かおりのご主人が「娘婿」として一瞬、顔出ししている。

 「丸田浩太」と名前もテロップで出ているし、細木数子はずっと「まるた、おい、まるた」となぜか娘婿を苗字で呼び捨て。なかなかのイケメンではある。

 細木かおりが「母・細木数子」のプライベートを、カンニング竹山さんに語っている別の動画『【一周忌追悼企画】娘・細木かおりが告白!細木数子の意外なプライベート』では、孫の大学受験の話題の中で娘のかおりさんを、
「女は読み書き計算だけできればいいって言ったの。でも(かおりが)駒沢短大まで行ってくれたから」
 と語っている。

 つまり細木かおりの最終学歴は「駒沢短期大学」。ネット上には「早稲田二文卒」という情報や「短大卒」という情報もあるが、はっきり細木数子の口から「駒沢短大」と言っているので、早稲田二文ではない。AIで生成されたような文章を貼り付けただけみたいな不確かな情報が多いが、私は全て動画を確認して、裏どりしている。気になる方はリンク先の動画を参照してください。

 ただし、かおりは駒短は卒業していない。

 かおり本人は『街録ch』に登場し、ご主人とは中学生時代に細木数子のすすめるお見合いで出会ったこと。許婚(いいなづけ)のような感じで短大生の時に再会。結納を済ませた時点の19歳で妊娠したため、すぐに結婚、20歳になった次の日に長男が誕生したことを語っている。

 短大は妊娠・結婚の時点で中退した。本来なら短大の卒業を待って、結婚する予定だったのだろう。「ここが、母(細木数子)としては誤算だった」とも語っている。

 ご主人は、結婚当時は大手の空調関係の会社のサラリーマンだったが、平成19年(2007年)に細木数子の会社に入って、仕事を手伝うようになったそうだ(全て街録chより)。

 さらに詳細な「かおりの結婚の真相」や「六占星術を継承した理由」は、テレビ大阪の経済番組「もしマネ」の公式動画『細木数子のマネー伝説【もしマネ】』で、再現ドラマを交えて解説されている。

 別の動画・ABEMAテレビの『【細木数子の娘】「中2で15歳年上とお見合い」20億円豪邸を相続』の中では、かおりが「私が買ったものは、このエルメスのクッションとブランケットだけ」と紹介している。
 京都の豪邸の客間兼リビングのソファにある、Hのマークがついたピンクのクッションと毛布のことだ。

 同じエルメスが「もしマネ」の動画にも出てきたのだが、かおりさんは、
「このソファはいつも母がくつろいでいた」
 と説明。そこにはあたかも細木数子の趣味でしつらえたようなエルメスのピンクのクッションとブランケットが。

 私はそれを見て「あれ?このクッションとブランケット、ABEMAの動画では、かおりさんが自分で買ったって言ってたやつだよな」と思った。なんだかまるで、細木数子が趣味でエルメスのブランケットをソファに広げていたような語り口調だった。

 このあたりさすが継承者というか、姪とは言えども同じ血が流れる一族という感じがした。嘘はなにもついていない。しかし「自分が買った」と言っていたエルメスを、別の番組ではあたかも細木数子のお気に入りだったかのような説明は、一口両舌というか、説三道四というか、言葉巧みで煙に巻かれる感じがする。

 現在の細木かおりの動画などを見ると、カメラマンをご主人がされているのがわかる。また過去の細木数子の動画では顔出ししていたご主人が、最近の動画やインスタでは、顔出しNGになっているようで、顔が加工されている。

 またこれも「街録ch」で語られたことだが、かおりの実母は細木数子の妹。かおりは2016年に細木数子の養子となって、現在は「娘」と呼ばれている。その際にどうやらかおりの家族ごと戸籍を移したようなことも語っているので、過去に「丸田浩太」だったご主人も現在は「細木姓」を名乗っている可能性が高い。

 2007年頃に細木数子が代表だった会社は薫白桑有限会社(くんぱくそうゆうげんがいしゃ)と思われる。
 現在(2026年)は細木かおりが事業を継承したことになっているが、公式サイトの会社概要には「代表 細木 浩太」と表記されている。

 表に出て占いをしたり、芸能活動をするのは細木かおり。会社の実質的な経営者はかおりの夫、細木浩太ということだろう。

 結婚のタイミングこそ「母の誤算」があったかもしれないが、30年近く連れ添い、現在は孫も3人もいるというから、細木数子が「娘婿」としてお見合い相手に選んだ男性に間違いはなかった、ということになる。

今、よみがえる細木数子

 結局私は、細木数子のことが嫌いにはなれなかった。

 「地獄に堕ちるわよ」の最初の方で、ダンスシーンがあるけど、細木数子という人は最後まで、いや、あの世に行ったあとまでも「細木数子の人生劇場」というダンスを踊り続けているショーガールに見える。めいっぱい派手なステージで、客を魅了する、踊り子だ。

 私はもっと細木数子が知りたくなって、最初の本「六占星術による運命の読み方」の古本をネット注文した(まだ届いていない)。復刻版で再出版したらいいのに。

 それからKindle Unlimitedで読める本を探したら、沢山あったので早速読んだ。

 細木数子の『幸せになるための先祖の祀り方』を読むと、とにかく墓をつくる必要性に迫られ、居ても立っても居られない。細木数子が生きていたら、完全に私など、カモにされていただろう。

 個人的な事情だが、実は訳あって数年前に両親の「墓じまい」をした。某所の浄土真宗のお寺に40年間、祖父母と両親の墓があった。しかし身内のゴタゴタで「墓じまい」を余儀なくされ、両親の遺骨は今、私の弟の自宅にそのまま保管されている。
「オレは別に、気にしない」
 と弟は言っているが、そのまま押入れに骨壺を仕舞っておくわけにもいくまい。

 細木数子の本を読んでいると、借金してでも今すぐ新しい墓を建てずにはおれなくなるのが怖い。なので本はサブスクなのをいいことに、途中で読むのをやめた。

 次にKindle Unlimitedで細木数子の『親と子の六星占術』を読む。子に問題があるのは親に問題があるからだ。先祖供養をちゃんとしないような親だから、子にも問題が出てくるなんて書いてあると、また弟の家にある親の遺骨が気になって、読む気も失せる。

 本の中でおそらく「ガリ勉」と言いたかったのだろうが、ある家族の事を説明する場面で「息子はがりがり亡者というわけではない」と言っている。「ガリ勉」と「がりがり亡者」とはまったくの別物。このあたり編集者の確認作業はどうなっているのだろうか。
 非常に独特な言語感覚を持っていると言いたいが、平たく言えば「言葉を知らない」とも言える。

 さらにKindle Unlimitedで細木数子の『六星占術 大予言』を読む。1995年から97年に関東大震災が起こるとか、1999年に第三次世界大戦が起こるとか書いてあり、最後はやはり先祖供養の大切さの話。

 細木数子がピラミッドに観光で行った時のエピソードで、墓の内部をあばいて観光客にさらしているなど、「国を興し、国を発展させた指導者のお墓を、あんなに粗末に扱っている」と批判し、「エジプトが先進諸国から取り残されている原因の一端が理解できた」とまで書いてある(いいのか?)。逆の意味で読物としては興味深い。昭和63年に出版された本だが「もうすぐ昭和が終わるかもしれない」とは、どこにも書いてなかった。

 正直、占いのページは全部読み飛ばした。

 占い以外のページには、博覧強記と言っても過言ではないほど、天変地異から政治・経済、芸能界のゴシップまで、ありとあらゆる話題が網羅されている。

 高卒のワタシが言うのもナンだが、高校中退の細木数子にこれほどまでの知識や学力があるのが驚きである。一流の銀座のママは「毎日新聞を5誌読んで、あらゆる情報がインプットされている」というから、細木数子もきっと銀座のママ時代に豊富な知識を蓄えたのであろう。

 でなければ、ゴーストライターが書いたのかもね。
 実際、真偽は定かではないが、自分はゴーストライターだったという人もいる。

 いくら「読み放題のサブスク」だとしても、もうこれ以上の細木数子の本はいいかな。3冊でお腹いっぱい。あとはネット注文した最初の本が届くのを待っている。

 Kindle Unlimitedではその他にも細木数子以外の人が書いた四柱推命の本「一番わかりやすい はじめての四柱推命」や、「基礎からわかる 算命学の完全独習」などの占い関連本を読み始めている。

 「地獄に堕ちるわよ」の中でも、四柱推命を収めるには最低でも10年かかると言われているが、これまで過去に30年近く「風水」は私なりに独学で学んできたので、占いも学べそうだ。さらに「引き寄せの法則」や「思考は現実化する」に代表されるようなニューソート的な自己啓発書も、しばらく遠ざかっていたがまた読むことにした。

 どうしても細木数子に関しては、批判や怒りよりも「憧れ」が勝ってしまう。
「あんな風に、大金持ちになりたい」
 と思ってしまうのは、私自身の弱さや愚かさなんだろうか。

 自分がにわか仕込みで占いや風水を学んでも、お金持ちにはなれるはずもないのに、
「あの人にできるんだったら、私にだって出来そうだ」
 と思ってしまう。細木数子が見様見真似でベストセラーの占い本を書けたのなら、私にも書ける(そんなわけないのに)という気持ちになる。

 それが細木数子だ。

 人を「やる気にさせる」という意味では、存在価値がある。占いの中身はともかく、細木数子の人生を追っていると、自分も真似したくなる。え?真似したくない?普通はそう?

「メリーゴーランドみたいな退屈な乗り物より、ジェットコースターの方が楽しいじゃない」
 映画『バックマン家の人々』の中で、認知症だと思っていたおばあちゃんが言うセリフだ。
 「地獄に堕ちるわよ」を観て、このセリフを思い出した。
 私もメリーゴーランドより、ジェットコースターが好き。



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