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松本清張「熱い空気」米倉涼子版ドラマのあらすじ(ネタバレ)

atsui kuki

 2012年12月22日テレビ朝日で放送の米倉涼子さん主演、ドラマ「熱い空気」の情報です。

 原作は松本清張「事故」に併録されている同名小説です。

 今となっては、市原悦子さん主演のサスペンスドラマシリーズ「家政婦は見た」と言ったほうが有名です。「家政婦は見た」の第1作が「熱い空気」で、これが好評だったため「家政婦シリーズ」が誕生しました。

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事故 別冊黒い画集1

米倉涼子版ドラマ「熱い空気」あらすじ

 大学病院で内科部長をつとめる稲村達也(段田安則)の田園調布の自宅に、協栄家政婦会から河野信子(米倉涼子)が派遣されてくる。「ブラウスはエトロ、時計はショパール、ダイヤの指輪はハリーウィンストンね・・・・」妻の春子(余貴美子)を一目見ただけで、身に着けているブランド品の全てを見抜く目を持っている信子だったが、彼女のいでたちはおかっぱ頭に黒ぶちメガネ、野菜のはみ出したリュック、と野暮ったかった。

 家政婦会に戻った信子はカツラとメガネをとってメイクをし、見違えるような美女に変身。出かけた先のデパートの喫茶店で、春子とその妹・寿子を見つける。「やっぱりいた」と二人の会話を盗み聞きする信子。サングラスを掛け、立ち去る信子の姿を見ても、新しく来た家政婦だと気づかない春子と寿子は「女優かな?」「モデルよ」「キレイな人」と会話する。

 稲村家で掃除をしていた信子は、夫・達也の書斎で隠されている手紙の束を見つける。怪しい製薬会社名義の封筒を見て「女の手紙に違いない」と信子。内容はやはり浮気相手からの手紙だった。そこへ急に現れた達也は「バーのホステスの恋文ですよ」とごまかす。

 家族はバラバラで、子供たちは隠れてタバコを吸ったり、親の財布からお金を抜いたりとやりたい放題。嫁と姑の繁子(野際陽子)はいがみ合い、夫は怪しい出張で不在がち。出入りのクリーニング店の男から「前の家政婦さんは、ご主人の子を妊娠して田舎に帰った」と聞いた信子。ポストに来ていた製薬会社名義の封筒をこっそり開封して読むと、達也に不倫旅行を誘う内容だった。偶然封が開いていたととぼけて嘘をつき、達也に「どうしましょうか?」と連絡する信子。弱みを握られたと感じる達也だった。

 家族の秘密を嗅ぎまわっている様子の信子を嫌った春子は、家政婦会へ「信子さんには盗癖がある」とデタラメを言って、解雇を要求。勝手に書斎へ入っていたから解雇した、と達也に告げる春子だったが、信子が現れ「前の家政婦さんのウワサをご近所で聞きました」と言うと、達也の春子も態度を急に変え、信子に親切になる。

 ある日、姑の繁子が孫のいたずらで耳を火傷して救急搬送される。信子は達也が不倫旅行に出かけていると知りながら、春子に、達也へ連絡したほうがいいとけしかけ、達也の出張先「水戸医科大学」にあえて電話し、達也が行っていない事を確認する。しかしその夜、あと一日会合が延びるという電報が水戸から届く。信子は、達也が新幹線で西の方へ向かったことを知っており、なのになぜ、水戸から電報が届くのかと不思議がる。

 翌日、達也の郵便物の中に「一条」という名前があった事を思い出した信子は、大学病院へ一条の事を問い合わせ、達也の患者に、小説家の一条という人物がいることを突き止める。信子は一条に直接電話して「水戸から電報をうったのは、一条さんですね」とたずねる。そうだと認める一条。一条に連絡をとってもらい、達也に姑・繁子の入院を知らせる。

 編集者の本田が訪ねてきて、妻・春子に家政婦の信子の本当の姿の動画を見せる。怖いと本田にすがる春子。帰ってきた達也は、繁子の病室で浮気を疑う春子ともめる。「とにかく帰ろう」と言う達也に春子は信子の本当の姿の動画を見せる。本当の姿は家政婦の仲間にしか見せないという信子を「事件でも起こしているのでは」と不気味がる達也と春子。帰宅した達也と春子をさらに不仲にさせようと、辞めた前の家政婦から達也あてに電話があったことを伝える信子。翌日、仕事が休みで出かける信子に「メールをするから、それを見てよく考えたほうがいい」と達也が言い、本当の姿の動画が送られて来る。動画は家政婦仲間のヒロミが本田から5万円で頼まれて撮影し、流出したものだった。

 信子は、達也が不倫旅行で宿泊していた熱海のホテルでチフスが発生したと知り喜ぶ。ホテルに恨みを持った何者かが、チフスに感染したネズミを投げ込んだ事が原因だった。信子は、熱海の警察に匿名で達也の住所と名前を書いたハガキを「泊まっていたことは確実です」と送りつける。しかし、「(妹の)寿子がチフスで入院したのよ」と春子から聞いて驚く信子。達也の浮気相手は春子の実の妹・寿子だったのだ。信子は春子に、いつも人のことを笑っているから、こういう不幸なことが起こるのだと諭す。耳の火傷が回復し退院した姑の繁子は「今日で終わりにして下さい」と信子に解雇を告げる。その時、熱海の刑事が訪ねてくる。

 チフスに感染したネズミをホテルに投げ込むという、脅迫状の事件を調べていると言う刑事。熱海のホテルに寿子が偽名で宿泊していた事、一緒に「荒木正雄」という男が宿泊していた事を尋ねられ、達也が疑われる。しかし突然信子が「そのハガキは私が書きました」と申し出て、ウソを書いたと言う。幸せそうだったので嫌がらせに書いたと信子は言い、「先生は熱海には行っていません」と断言する。それを聞いて帰って行く刑事たち。

 今日で稲村家を去る信子は本当の姿で家族の前に現れ挨拶をする。最後に信子は、春子へ「この顔のせいで夫に捨てられました」と語る。美しいが故に嫉妬深い夫から浮気を疑われ、暴力を受けた。逃げた夫は普通の容姿の女性と幸せになっていた。それ以来顔を隠して生きるようになったと語る信子。信子が去った稲村家には平穏な日々が訪れる。

米倉涼子版「熱い空気」の感想

 まあ「米倉涼子を観るドラマ」でしたね。

 ストーリー自体は無理がありました。マッチや手紙や電報なんて、今の時代「昭和のアイテム」だし、それならそれで時代設定が古いのかというと携帯とかスマホとか出てくるしで、ちょっとねえ・・・・。

 あと細かい点だけど、最初のほうで「主婦はデパートの喫茶店が好き」というシーン、映っていたのは京都高島屋の外観でしたね。ドラマの舞台は田園調布なんだけどねえ・・・。別にロケ地がどこでもいいけど、あまりに有名な建造物とかデパートを映す事はないだろうと思いました。「協栄家政婦会」がある場所も原作では渋谷だそうですが、今回どう見てもまわりの町並みが京都でした。

 余談ですが「なんでテレ朝のドラマっていつも京都が舞台なんだろう」と思って調べた事があります。(くわしくは後述します)

 原作は社会派と言われる松本清張です。

 確かに「砂の器」や「ゼロの焦点」など、社会的弱者にスポットを当てたテーマ性は私も嫌いじゃありません。しかし、最初に読んだ松本清張が「点と線」で、その結末というか謎解きが「ええ、今時何それ?」という内容でガッカリしました。当時としては斬新だったんでしょうね。推理小説なので、一応結末は書きませんが・・・・。

 推理小説のトリックや謎解きなんて、時代と共にどんどん古くなっていくと思います。
 なんで今さら「熱い空気」を無理してリメイクしたのか・・・と考えたら、「家政婦のミタ」が大ヒットしたからとしか思えません。

 あっちがタイトルをモジってパクるなら、本家本元のこっちも負けちゃおれんというところでしょうか。
 しかし、相当無理がありましたね。おばあちゃんの耳が燃えるシーンなんて、コントかと思いました。
 「すぐに火がつくマッチ」て、今時ほとんど流通していない上に、子どもが持っているなんてあり得ないもの。

 あと、チフスのくだりとか、よくわからない。
 チフスって・・・・原作に忠実にドラマ化したのかもしれないけど、携帯電話とかドラマに出すんだったら、ここも「食中毒」とか「ノロウィルス」くらいに変えても良かったのに。
 そして、その「チフス脅迫事件」は別に犯人とかどうでもいいわけね。たしかに本筋とは関係ないけどさ。

 それと、家政婦協会の会長さんが東ちづるとはね。ずいぶん雰囲気変わりました。元総理大臣の愛人シズさんはストーリーに絡んでくるのかと思いきや、ただの脇役でした。私はやっぱり会長さんは「渡鬼のタキさん」でもおなじみの野村昭子さんがいいわあ。

 あと仔猫の「はるみちゃん」もね。市原さんがグチや不満を家政婦協会に戻って「ねえ、はるみちゃん、どう思う?」と語りかけるシーン、好きだったのよ。

 余貴美子さんはミスキャストでは・・・・・。演技力がないわけではないけど、なんだか「嫌味な医者の妻」という感じにそぐわない。演技も今ひとつ「嫌な奥様」になりきれていなくて、ちょっとコントぽかった。もっと高飛車で人を見下した感じの人(あるいは演出)の方が面白くなったのになあと思いました。
 高岡早紀は影薄かったですね。

 なんだか全体的にぼんやりして、変なストーリーでした。

 これをきっかけに、松本清張の原作を読んでみたら、ぜんぜん違う話でした。

 今回、ドラマ版では無理やりハッピーエンドに持っていった事で、かなり話に無理があり、訳がわからなくなっている様子です。

 家政婦さんが「本当は美人」なんていう設定にしないで、徹底的にダサい容姿の家政婦を演じさせた方がずっと面白かった。市原悦子版はその点、よくできていたと思います。特に市原さん演じる家政婦が「ブス」とか「醜い」容姿ではなかったけど、そこはかとなく漂う「ダサい感じ」を市原さんが巧みに演じていらっしゃいまいた。

松本清張「熱い空気」の原作のあらすじはこちら>>>

テレ朝のドラマが京都で撮影されるわけ

 さてここで、なぜ今回のように東京が舞台になっている(家政婦の派遣先は田園調布という設定です)ドラマなのに、撮影されているのが京都なのかについて。

 東映とテレビ朝日はお互いの株を持ち合う関係で、テレビ朝日が東映の筆頭株主。

 東映もテレビ朝日の大株主だそうです(東映Wikipedia)。

 その関係から東映が多くのテレビ朝日のドラマを制作しています。今回も「制作:テレビ朝日・東映」でした。

 wikiによると東映には「東京撮影所」と「京都撮影所」の2つの撮影所を所有しています。「相棒」などは東京撮影所で撮影されているようですが、他の多くのテレ朝ドラマが「東映京都撮影所」で撮られています(高島屋や家政婦協会のロケ地から、今回も京都撮影所と思われます)。

 「京都」という地名がブランドだから、皆「京都」とタイトルにつくと見たがるから、という意見がありました。しかしそれだけが理由ではないという気がします。

 ここからは私の推測になりますが、かつては沢山の時代劇が京都撮影所で制作されていた。昔は現代劇は東京、時代劇は京都で撮影されていた(←私の推測です)が、時代劇の放送がめっきり減った今、京都撮影所は役目を終えた。しかし、そのまま閉所してしまうには設備も大きいし、損失も大きい、それに時代劇も全く無くなったわけではない、ということで何とか京都撮影所を存続させるため、京都が舞台のドラマを沢山撮影しているのではないでしょうか。

米倉涼子版「熱い空気」動画配信

 米倉涼子版の「熱い空気」は、アマゾンプライムビデオで、動画配信されています(有料)

くわしくは>>>松本清張没後20年 ドラマSP 熱い空気

松本清張原作「地方紙を買う女」のあらすじと田村正和版ドラマの感想 はこちら>>>

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