事故物件となった実家の空き家を処分した話の続きです。
詳細は「①誰にも相談できずに苦しんだ事故物件の実家」からご参照ください。
ここでは具体的な「事故物件とは?」というお話をしたいと思います。
また、事故物件を相続する時に「真っ先にするべきこと」もお伝えしたい。
正しくは「事故物件」ではなく「瑕疵物件」
瑕疵物件
↑読めますか?
事故物件という言葉は、一般名称です。
テレビやネットなどでは「事故物件」と言っていますが、不動産取引で使われる正しい正式名称は「瑕疵物件」と書いて「かしぶっけん」です。
現在の民法では「瑕疵」という言葉の代わりに「契約不適合」という表現が使われる場合もあります。
瑕疵物件はさらに、
・物理的瑕疵
・心理的瑕疵
・環境瑕疵
・法的瑕疵
などに分けられます。
そもそも「瑕疵(かし)」とは、「通常備えるべき品質や性能を欠く」という意味があります。
一般的には使われていない言葉です。
法律用語というか、専門用語なので「瑕疵物件(かしぶっけん)」と言われたり、表記されていても理解が難しいです。
不動産の「瑕疵物件」には、地盤沈下やシロアリ被害なども含まれますので、「事故物件」という意味で言えば、正しくはこの中の「心理的瑕疵(しんりてきかし)」の物件です。
心理的瑕疵とは
・過去にその物件で殺人や自殺、事故死などがあった場合
・同じマンション内や近隣に、反社会的勢力の施設がある場合
などの物件です。
心理的瑕疵と言っても、「反社会的勢力の施設」などの事故物件以外の要素も含まれることから、結局「事故物件」と言ったほうが伝わりやすい。
そこで事故物件という言葉が定着したと考えられます。
ただ不動産会社によっては「事故物件」と言うと話が伝わりづらいこともあるので、そういう時は「心理的瑕疵物件(しんりてきかしぶっけん)」と伝え、物件で殺人や自殺、事故死などがあったことを伝えましょう。
また、不動産会社側が事故物件とあまり言わない。
不動産会社の方から「瑕疵物件です」「瑕疵物件となるので・・・」などと言われて、電話などだと「かしぶっけん」という言葉を音で聞いてもピンとこないこともあります。
わたしの場合、漢字を見て「?」となり、電話で「かしぶっけん ですから」と言われて、さらに「?」となり、ネットで調べてようやく理解しました。
これから事故物件を処理したい。売却したいという方は、AIなどに「瑕疵物件とは?」などのキーワードで質問して、よく理解しておきましょう。
「事故物件」を相続するとわかった時にできること
私自身の経験をふまえると、事故物件を相続するとわかった時点でできることは「相続放棄(そうぞくほうき)」です。
相続放棄とはその名の通り「相続しない」という手続きのことです。
何もしなければ「相続放棄」ではありません。
私自身は相続放棄しなかったので(できなかったので)詳しい手続きはわかりませんが「相続しません」という手続きが必要になります。
自分でもできますが、多くの人は「行政書士」または「弁護士」にお願いします。
お願いするということは、有料です。
「お金がもったいないから、相続放棄の手続きはしない」
ということをやってしまうと、のちのちその何倍ものお金がかかる場合もありますので、できれば相続放棄が望ましいです。
実話→私が事故物件を処分するために使ったお金の総額
しかも、相続放棄にはタイムリミットがあります。
「自分が相続人になったこと、および被相続人(亡くなった方)が死亡したことを知った日」から3ヶ月以内です。
わたしの場合、45年もたっていたので、当然、相続放棄は無理だとあきらめました。
それでも親戚の伯父からは「今からでも遅くない。相続放棄したほうがいい」と助言され、その方向に動こうとした。
しかし年月が経てば経つほど、立証だったり、説明だったりが複雑になるので、相続放棄はどんどん難しくなります。
「事故物件だとしても、高く売れるのではないか?」
正直、私もそれはなんと言えないです。
もしかしたら、誰もが住みたい場所だったり、非常にお金をかけて建設された建物だったり、なんらかのプラスアルファがある不動産なら高く売れるかも。
特に「好立地」の不動産は、事故物件でも売れると言われていて、東京の主要駅付近や都心の人気エリアでは、ほぼ相場通りで取引されるケースが多々あるという情報もあります。
わたしの場合、
・地方都市
・古家付き土地
・最寄り駅まで徒歩25分
・最寄りバス停まで徒歩15分
という「好立地」からはほど遠い物件だったことから、まったく売れなかったのです。
事故物件や空き家を所有するリスク
「その1」でも書きましたが、事故物件に限らず、空き家を放置しておくと、様々なリスクがあります。
最大のリスクは火災です。火元がなくても、最悪放火されたり、電気系統の劣化で失火が起こったりして火災になることは可能性としてあります。
また、これは実際に、私の父の実家で起こった事件として、不法占拠のリスクもあります。
「その1」にも書きましたが、父の実家ではホームレスのような赤の他人が、住み着いていました。
水は出ない。電気もガズも止まっている。
それでも布団などの最低限の家財道具があって、屋根がある、壁がある、床がある。となると、住み着いてしまう人がいる。
父の実家の場合は、お隣さんからの通報で「誰かが住み着いた」とわかり、家を解体しました。
過去にその出来事があったことから、私が相続した実家も、
「もし父の実家みたいに、誰かが住み着いたらどうしよう」
という恐怖がありました。
幸い、父の実家に比べたら造りが頑丈で、窓や入口がしっかり施錠できたので、不法占拠はありませんでした。
しかし、私が実際に何度も対応を求められた最大のリスクは、「庭木の手入れ」です。実際、第1回目の手入れでは75万円かかりました。大出費!
庭の木は元々、
「ブロック塀や板塀はイヤ。生け垣がいいわ」
という母の趣味で植えられたものでした。
たしか、「冬でも葉が落ちない」と「花が咲く」という理由から「椿の木」が生け垣として植えられました。
しかし、家はやがて、放置され空き家に。
椿の木が伸び放題に伸びて、公道を塞ぐほどに巨大化したことから、
「今すぐ、庭木を手入れしてほしい」
という連絡が市役所の担当者から郵送で送られてきました。
私が直接行ける場所なら、自ら剪定バサミ持参で駆けつけ、なんとかした。
だけど実家は遠方で、交通費が往復5万円はかかる。
実家は半崩壊しているので、寝泊まりもできないから、剪定作業をやりに行くとなったら、ホテルに泊まる必要もある。
なんだかんだで、とにかくお金がかかるわけです。
思い切って、不動産会社の紹介してくれた「片付け業者」にお願いしましたが、75万円も払ったのに、その半年後にはまた市役所から、
「また庭木が伸びたので、片付けてほしい」
と連絡がありました。
この時ばかりは、怒り爆発。
片付けをお願いした不動産会社に電話で、
「どうなってるんですか?ちゃんと半年前、片付けてくれました?」
とクレームを入れたら、無料で対応してくれました。
無料で伸びた庭木は、切ってくれたものの・・・・
「こんなこと、いつまでも繰り返すのか?また半年とか、1年とか経ったら、同じ事が起こって、永年に対応しなくてはいけない」
という恐怖から、とにかく大急ぎで実家を処分したいと思いました。
実家、崩壊の危機
これも詳しくは「その1」に書きましたが、空き家となった実家は、半崩壊状態でした。
外から見たら、築45年の家だけど、それなりにちゃんとして見える。
「もしかしたら、売れるのでは」
と思えるほど、窓や壁には問題はなさそうでした。
ところが、不動産会社が調べたら内部が崩壊。
登記簿謄本を見ると「軽量鉄骨造」となっているので、鉄骨だかかろうじて崩れてはいないものの、2階の屋根、2階の床、1階の天井、1階の床、全部劣化して、腐って崩壊しているとの報告。
想像するだけで、ゾッとする話でした。
これで、実家のある地方に大きな地震でもあったら、ペシャンコに潰れてしまわないか?
また、昨今の「線状降水帯」などの水害があっても、大丈夫か?
ニュースで「〇〇地方に線状降水帯が発生」などと聴くたびに、実家が崩壊しないかとドキドキ、ハラハラでした。
事故物件の実家を引き取ってくれた会社には感謝しかない
それらの「恐怖」「心配」「面倒」を、私はお金を払うことで解決しました。
払った額は、50万円。
決して安い額ではないけど、かといって「高い」とも思いません。
実家を相続してからの恐怖や、ゴタゴタ(庭木の処理など)や、不動産会社とのやり取りの煩わしさなど、あらゆる面倒が解決した。
さらに「45年間」という長期間にわたって引きずった「相続問題」も、一発解決した。
「あの家と土地は、オレのものだ」
「あの家と土地は、わたしのものだ」
と主張していた親戚も、家が無くなって何も言えなくなりました。
ちょっと・・・言葉が汚いですが、様々に言ってきた親戚たちに言いたい、
「ざまあみろ!」
と。
もうあの不動産は、誰のものでもない。
それが一番、私にとって嬉しい事。
最善の策だった、そう思います。
本当に、売れない実家、空き家は、お金を払ってでも処分するべき。
私も迷っている時期があった。
でも、迷っているなら行動したほうがいい。
「手放す」という行動を。
人生最大の「断捨離」をした気分です。
【引取業者の詳細はこちら】
→誰にも相談できずに苦しんだ事故物件の実家をなんとか処分した話 その1
「誰にも相談できずに苦しんだ事故物件」というタイトルの理由
実はこの「誰にも相談できずに苦しんだ事故物件」というタイトル、以前私がネットで見つけたnoteの記事でした。
実際の事故物件の処分するために、ネット検索していたら「誰にも相談できずに苦しんだ事故物件の体験談」というnote記事を発見。
「私と同じようなことで、悩んでいる人がいる。この人は最終的に、事故物件をどう処分したのだろう」
と興味深く読みすすめていくと、最後にはフィクションであることとともに、不動産会社の連絡先が表記されていました。
「なんだ、実話じゃないのか」
と私はがっかり。
せっかく参考にさせてもらおうと思って、真剣に読んだのに。
でも一応、ブックマークを付けて保存しておきました。文章はあまりにも、リアルだったので。
今朝、スマホを触っていて、なんとなくそのブックマークをタップした。
すると、リンク先のnote記事は削除されていました。
理由はわからないけど、あまりにリアルで実話みたいな「フィクション」だったので、消されたのだろうか。
その時、思ったのです。
「今度は私の番だ。それも、本当の話を、体験談として書く」
と。
ですから、ここまでに書いた私の「誰にも相談できずに苦しんだ事故物件」の体験談は、全て実際にあったことだし、本当の話です。
何度も「長くなるので割愛」と書いているように、本当はこの10倍くらいの話を、ギュッと煮詰めて短く書いています(それでも3分割)。
45年にわたってドロドロと続いた「実家の相続問題」なので、実際は登場人物も何十人といて、大小の衝突がありました。
この記事にアクセスがあったら、もっとエピソードも書くかもしれませんが、とりあえず今回は「その3」で終了としておきます。
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